【言葉】
言い捨てる
【読み方】
いいすてる
【意味】
①言いたいことをその場限りに言う。言いっぱなしにする。
②ふと口にする。無造作に言う。
③連歌・俳諧で、その場限りで句を詠み捨てて、記録しないでおく。
【類義語】
・吐き捨てる
・言い放つ
「言い捨てる」の使い方
お客さんが、もうこんな店には来ないと言い捨てて席を立ったよ。
健太くんが何かしたの?
店内でのスマホの利用はご遠慮くださいってお願いしたんだ。
この店のルールを守れないお客さんはいらないから気にすることは無いわ。
「言い捨てる」の例文
- 金とプライドのためと言い捨てる彼を健太くんは複雑な表情で見つめた。
- 傍若無人に言い捨てた後、ともこちゃんは踵を返してこの部屋から出て行った。
- 近寄ってはいけない、というばかりに言い捨てて、社殿の後に姿を消した。(泡坂妻夫 湖底のまつり)
- 皆一様に、「知らねえよ」と言い捨てて、気分を害したように去っていく。(貫井徳郎 天使の屍)
- だがこの肴はやらぬから、お前たちの腕で俺から取って見ろと言い捨てて通り過ぎた。(柳田国男 遠野物語 付・遠野物語拾遺)
「言い捨てる」と「吐き捨てる」の違いは?
「言い捨てる」に似ている語に「吐き捨てる(はきすてる)」があります。
「吐き捨てる」とは、口に含んだものを吐き出して捨てるという意味です。
吐き出して捨てる意から、「吐き捨てる」は、相手の反応は気にせず自分の不満などを「言い捨てる」ことをいいます。
また「言い捨てる」は、言いたいことをその場限りに言うという意味です。