【言葉】
兆す
「萌す」とも書く。
【読み方】きざす
【意味】
①草木の芽がわずかに出る。芽生える。芽ぐむ。
②物事が起ころうとする気配がある。また、気持ちが生ずる。
【類義語】
・催す
・芽生える
・萌芽
「兆す」の使い方
大豆ミートに流行の兆しがあるんですって。
大豆?ミート?豆を食べた牛の肉なの?
大豆だけでできた肉風の加工品のことよ。
僕は、肉やスイーツに健康は求めていないからその流行が理解できないよ。
「兆す」の例文
- 人間が美しい物を求めるのは、そういう姿を追う人間本来の求めに兆すのである。(柳宗悦 民芸四十年)
- 「光岡です」 その声を聞いた途端、青木は胸にいやな予感が兆すのを感じた。(貫井徳郎 天使の屍)
- たとえあそこであれっきりオデュッセウスが戻らず、事態の収拾のためにあなたが母上を実家へ帰らせたとしても、報復ということだけはまちがっても母上の胸に兆すはずがないことを、聡明なあなたがどうしてわかってはあげられませんでしたか。(矢川澄子 兎とよばれた女)
- 一旦疑惑が兆すと全てが疑わしく見えてくる。
- よくない予感ばかりが胸に兆し、暗澹たる気分になる。
「兆す」と「萌す」との違いは?
「兆す」は「萌す」とも書きます。
「兆」は、「きざす。きざし。まえぶれ。」という意味があります。
「萌」は、「草の芽が出はじめる。物事が起こりはじめる。きざす。きざし。」という意味があります。
なので「兆す」も「萌す」も、「きざす」と読み、同じ意味で使われます。