【言葉】
堂々巡り
【読み方】
どうどうめぐり
【意味】
①祈願のために社寺の堂のまわりをめぐること。
②遊戯の一つ。多くの人々が手をつなぎ円陣をつくって一か所をぐるぐるめぐるもの。また、直立して両手をあげ、目を閉じて体をぐるぐるとまわすもの。
③同一の場所をぐるぐるめぐること。
㋐同じ議論などをいつまでも繰り返してはてしのないこと。
㋑国会の本会議での票決方法の俗称。各議員が演壇上の投票箱に投票して戻ってくるのでいう。
【語源・由来】
祈願のために本尊や社寺の堂のまわりを数多く回る意から。
【類義語】
・躊躇
・気迷い
・狼狽
・膠着
・停滞
「堂々巡り」の使い方
健太くん。彼女と別れたって?
異なる未来を思い描いている人と話をしても、平行線を辿るか堂々巡りになるよね。
そうね。交わることは無いわね。
彼女とは同じ未来を描くことができなかったんだ。
「堂々巡り」の例文
- 考えれば考えるほど、堂々巡りをすればするほど、私は一人きりでした。(石原慎太郎 生還)
- 堂々巡りだった。彼女は言葉を変えてその堂々巡りを何度も話した。(角田光代 ピンク・バス)
- いかん、いかん、俺はなにをしているんだ。老いぼれた驢馬のように、堂々巡りを繰り返している場合ではない。(佐藤賢一 王妃の離婚)
- 彼と離れてしまえば楽だとわかっているのに離れられないという堂々巡りに苛まれた。
- 心の中で一人悶々と堂々巡りをする。
「堂々巡り」と「いたちごっこ」の違いは?
「堂々巡り」に似ている語に「いたちごっこ」があります。
「いたちごっこ」とは、
①子供の遊戯。二人互いに相手の手の甲をつねって自分の手をその上に載せ、「いたちごっこ、ねずみごっこ」と唱え、交互に繰り返す。
②転じて、双方が同じことを繰り返すばかりで無益なこと。
という意味です。
「堂々巡り」も「いたちごっこ」も、同じことをくり返すことをいいます。
しかし「堂々巡り」は、一人でも使うことができる言葉です。
対して「いたちごっこ」は、複数人に使う言葉です。