【言葉】
しっかり
「確り」「聢り」と漢字表記する。
【意味】①物事の基礎や構成が堅固で安定しているさま。
㋐かたく強いさま。
㋑確かでゆるがないさま。
②考えや人柄などが堅実で信用できるさま。
③気持ちを引き締めて確実にするさま。
④身心が健全であるさま。また、意識がはっきりしているさま。
⑤十分であるさま。たくさん。皮肉をこめていうこともある。
⑥相場が上昇傾向にあるさま。
【類義語】
・がっちり
・がっしり
【対義語】
・不安定
「しっかり」の使い方
ぎゃあ。部屋が荒らされている。
しっかり戸締りを確認した?
うっかり忘れていたところがあったかも。
それは、泥棒にWelcomeっていっているようなものよ。
「しっかり」の例文
- しっかりした人間とは、どんなものだか、それを見せてもらいたいんだ。(太宰治 乞食学生)
- だからわたしはいい芝居は野外で見られるものと、しっかり覚えていた。(魯迅 村芝居)
- よく見るとその男は、ぼくの妹と弟とを両脇にしっかりとかかえていた。(有島武郎 火事とポチ)
- 開かないよう釘でしっかり打ち付けておく。
- 基礎をしっかり理解しないと、発展問題を解くことはできない。
「しっかり」と「きちんと」「ちゃんと」との違いは?
「しっかり」に似ている語に「きちんと」「ちゃんと」があります。
「しっかり」と「きちんと」の違いは?
「きちんと」とは、
①基準・規定に合致して乱れがなく、整然としているさま。
②過不足なく正確なさま。
という意味です。
「しっかり」も「きちんと」も、「しっかり整理されている」「きちんと整理されている」のように、同じような使い方をされます。
しかし「しっかり」は、安定、十分、確実なさまをいいます。
対して「きちんと」は、細かいところまで正確、整然としているさまをいいます。
「しっかり」と「ちゃんと」の違いは?
「ちゃんと」とは、
①すばやく。さっと。
②基準に合致し、条件を十分に満たしているさま。
③確かで間違いのないさま。
④金属などの触れ合う音のさま。
という意味です。
「しっかり」も「ちゃんと」も、「しっかり整頓する」「ちゃんと整頓する」のように、似たような使い方をされます。
「しっかり」も「ちゃんと」も、十分なさま、確かなさまをいう点が同じです。
しかし「ちゃんと」には、「すばやく。金属などの触れ合う音のさま。」という意味がある点が「しっかり」と違います。