「慕わしい」の意味と使い方や例文!「恋しい」との違いは?(類義語)

【言葉】
慕わしい

【読み方】
したわしい

【意味】
心がひかれて、あとを追いたくなるような気持である。

【類義語】
・懐かしい
・恋しい

「慕わしい」の使い方

健太
すごくかわいがってくれたおばさんがいたんだ。あんまり覚えていないんだけど。
ともこ
会ってないの?
健太
病を得て亡くなってしまったんだ。でも、とても慕わしく思っているよ。
ともこ
健太くんの記憶の中でずっと生きているのね。

「慕わしい」の例文

  1. その内側にもうひとり、獣たちの匂いを慕わしく感じている自分がいる。(上橋菜穂子 鹿の王 上)
  2. 兎のもっとも慕わしく思う神さまのすがたがこれだったかもしれません。(矢川澄子 兎とよばれた女)
  3. 静謐が、心をかき乱されることのない安静が何よりも今は慕わしかった。(原民喜 苦しく美しき夏)
  4. 恩師のことをお慕わしく思っております。
  5. 故郷にいる父を慕わしく思う。

「慕わしい」と「恋しい」の違いは?

慕わしい」に似ている語に「恋しい(こいしい)」があります。

恋しい」とは、離れている人や場所、また事物などに強く心を引かれるさまをいいます。

慕わしい」も「恋しい」も、心がひかれることをいいます。

しかし「慕わしい」は、主に、特定の人間にあこがれることをいいます。

対して「恋しい」は、人だけでなく、物や場所などに強く心がひかれることをいいます。

慕わしい」よりも「恋しい」の方が、強く心がひかれるさまを表します。