【言葉】
勇み足
【読み方】
いさみあし
【意味】
①相撲の非議技の一つ。相手を土俵際へ追い詰めながら勢い余って相手より先に足を出して負けること。
②転じて、つい勢いにのってやり損なうこと。
【類義語】
・焦る
・焦燥する
・気持ちが先走る
「勇み足」の使い方
リニアモーターカーに反対している県の知事が、開通に同意していないのにリニアモーターカーのパンフレットを作るのは勇み足だって発言していたね。
自然環境に負荷の少ない経路は無いのかしらね。
それが見つかれば、鉄道会社と県の話し合いが進むかもね。
意地の張り合いをやめて話し合うべきよね。
「勇み足」の例文
- 勇み足は、林の如く静かな武田勢に対しては、禁物であるからである。(咲村観 上杉謙信天の巻)
- 山本は、無条約状態に入ることは極力避けねばなりませぬ、そのためには今後とも根強い努力が必要で、堀悌吉を首にしてしまったような、何が何でも軍縮条約をぶちこわしてしまおうとするような、一部の勇み足に動かされてはなりませぬと、陛下に対し、じかに訴えるような思いでこの復命書を書いたのではなかったであろうか。(阿川弘之 山本五十六)
- 何しろ山霊感応あったか、蛇は見えなくなり暑さも凌ぎよくなったので、気も勇み足も捗取ったが、程なく急に風が冷たくなった理由を会得することが出来た。というのは目の前に大森林があらわれたので。(泉鏡花 高野聖)
- 勇み足でフライングし、失格になってしまった。
- 健康保険証をマイナンバーカードと一体化する方針決定から、運転免許証もマイナンバーカードと一体化され廃止となる可能性が高いと勇み足で報じた報道機関があった。
「勇み足」と「早とちり」「先走る」との違いは?
「勇み足」に似ている語に「早とちり(はやとちり)」「先走る(さきばしる)」があります。
「勇み足」と「早とちり」の違いは?
「早とちり」は、せっかちに判断して間違えることをいいます。
「勇み足」も「早とちり」も、せっかちなニュアンスを含みます。
しかし「早とちり」は、早合点して間違えることをいいます。
対して「勇み足」は、結果や勝ちを急ぐあまり失敗することをいいます。
「勇み足」と「先走る」の違いは?
「先走る」は、
①先に立って走る。先んじて物事をする。
②早まってひとりよがりの判断や言動をする。
という意味です。
「先走る」も「勇み足」も、早まるというニュアンスを含みます。
「勇み足」は、「先走る」ことで失敗してしまうことをいいます。
「先走る」には、失敗するという意味はありません。