「切ない」の意味と使い方や例文!「やるせない」「悲しい」「寂しい」との違いは?(語源由来・類義語)

【言葉】
切ない

【読み方】
せつない

【意味】
①悲しさや恋しさで、胸がしめつけられるようである。やりきれない。やるせない。
②からだが苦しい。
③身動きがとれない。どうしようもない。

【類義語】
・苦しい
・辛い
・やるせない
・たまらない

「切ない」の使い方

ともこ
健太くん。泣いているの?
健太
切なくて涙があふれるんだ。
ともこ
切ないときは我慢しないで思いっきり泣いた方が良いわよ。
健太
泣いた分だけすっきりするといいな。

「切ない」の例文

  1. どうせ故郷もない私だ、だが一人のお母さんの事を思うと、切なくなる。(林芙美子 放浪記 初出)
  2. その訴えるような切ない瞳は、口ではとても言えないことを伝えている。(オルコット 若草物語)
  3. 嬉しいような、切ないような気分が振り子のように彼の中で揺れている。(東野圭吾 幻夜)
  4. 健太くんが、切ない声で苦しい胸の内を明かした。
  5. 健太くんは恋人に振られて切ない思いにかられる。

「切ない」と「悲しい」「寂しい」との違いは?

切ない」に似ている語に「悲しい(かなしい)」「寂しい(さびしい)」があります。

「切ない」と「悲しい」の違いは?

悲しい」とは、
①心が痛んで泣けてくるような気持ちである。嘆いても嘆ききれぬ気持ちだ。
②人に①のような気持ちを起こさせる物事のさま。

という意味です。

切ない」も「悲しい」も、つらい感情をいいます。

しかし「切ない」は、「悲しい」や恋しいという感情のせいで胸がしめつけられることをいいます。

対して「悲しい」は、心が痛むことをいいます。

「切ない」と「寂しい」の違いは?

寂しい」とは、
①心が満たされず、物足りない気持ちである。さみしい。
②仲間や相手になる人がいなくて心細い。
③人の気配がなくて、ひっそりとしている。さみしい。

という意味です。

切ない」も「寂しい」も、つらい感情を表す語です。

しかし「切ない」は、「悲しい」や恋しいという感情のせいで胸がしめつけられることをいいます。

対して「寂しい」は、物足りない、心細い感情を表す語です。