「ともあれ」の意味と使い方や例文!目上には失礼?(語源由来・類義語)

【言葉】
ともあれ

【意味】
どうあっても。ともかく。とまれ。

【語源・由来】
何はともあれから。

【類義語】
・いずれにしても
・とにかく

「ともあれ」の使い方

ともこ
上司に強制された飲酒が元で事故を起こしたんですって。
健太
理由はともあれ、飲酒運転はよくないよね。
ともこ
でも、飲酒を強制した上司も罪に問われるべきよ。
健太
そうだね。その上司が一番悪いよね。

「ともあれ」の例文

  1. ともあれこの種の困難は、美学の他の多くの領域においても強いものだ。(フロイト 芸術論)
  2. 真偽はともあれ、義経は死なず、東北に逃げて生き延びたという伝説が残る。
  3. どうなるか分からないが、ともあれ、始めてみようということになった。
  4. そうでなかったら、架山はみはるの遺体が湖底に沈んでいることを思う度に、痛ましさと不憫さで、いまも永遠の地獄の火に苛まれていたに違いなかった。ともあれ、架山の心の中で、みはるは次第に変ったものとなって行った。(井上靖 星と祭上)
  5. わたし自身まったくいつわりのないところ、もうすっかり過去のこととなってしまった今でさえ、われわれ一同にこのような難問をのこしたこの不幸な男を最終的にどのように評価すべきか、まったく途方にくれるのである。ともあれ、家の中は彼女のためにほとんど小さな地獄の観を呈しはじめた。(ドストエフスキー 工藤精一郎 未成年 下)

目上には失礼?

ともあれ」は、「何はともあれ」「できばえはともあれ、完成した」のように使われます。

あれこれ事情はあるにしても、当面の処置としてそうしようという意味です。

ともあれ」を目上の人に対して使う場合、目上の人に何か事情があるということになります。

事情を抱えた目上の人に、「ともあれ」を使うと、人によっては軽く感じて不愉快に思います。

なので、「とにかく」や「いずれにしても」という表現に言い換えた方が無難です。