【言葉】
様相を帯びる
【読み方】
ようそうをおびる
【意味】
何らかのものを思わせる状態や雰囲気になる。
【類義語】
・様子になる
・雰囲気になる
・ムードになる
「様相を帯びる」の使い方
この辺は魔女でも住んでいるの?
森の奥に進むほどに植物や生き物が、魔術的な怪しい様相を帯びてきたわよね。
こういう品種なのかな?
魔女なんてこの世にいるわけないと信じたいわ。
「様相を帯びる」の例文
- 南道の東端に位置しているので、多少宿場的様相を帯びているようである。(井上靖 私の西域紀行 下)
- 奥野が示唆した昔の仲間の線だとすると、重岡殺しはまったくべつの様相を帯びてくる。重岡殺しはホテトル嬢殺人事件から切り離されてしまう。(森村誠一 夢の原色)
- 何かすべてが急転直下の様相を帯びて来たようだ。だがそのような時にこそ我々の隊への危険は増大して来る。(島尾敏雄 出孤島記)
- 後継者をめぐって、家臣が口をはさみ出し、家臣間争いの様相を帯びてきた。
- 戦争は長期化の様相を帯び、国民に不安が広がる。
「様相」と「様子」の違いは?
「様相を帯びる」の「様相」に似ている語に「様子(ようす)」があります。
「様子」は、
①外から見てわかる物事のありさま。状況。状態。
②身なり。なりふり。
③態度。そぶり。
④物事の起きそうなけはい。兆候。
⑤しさい。わけ。事情。
⑥もったいぶること。思わせぶり。
という意味です。
「様相」は、
①ありさま。すがた。
②哲学で、事物の存在の仕方。可能性、現実的、必然的など。また、それらに対応する判断の形態。
という意味です。
「様相」も「様子」も、ありさまという意味があります。
しかし「様相」は、客観的、視覚的に判断できる情報に対して使われることが多いです。
対して「様子」は、客観的な判断のほか、主観的に判断できる情報に対しても使われます。