【言葉】
座して待つ
【読み方】
ざしてまつ
【意味】
何もせずに座って静かに待つ。
【語源・由来】
諸葛孔明の「座して死を待つよりは、出て活路を見出さん」より。
【類義語】
・座視する
・看過する
・傍観する
・放置する
「座して待つ」の使い方
次のテロを防ぐために、首謀者を拷問することは正義なのかっていう番組が放送されていたんだ。
拷問したら、結局テロリストと同じよね。
でも、拷問せずに座して待つだけだと、多くの無辜の民が犠牲になるんだ。
うーん。難しすぎる。
「座して待つ」の例文
- 座して待つというほどドレイクは愚鈍ではなく、また若くもあったのだ。(富野由悠季 オーラバトラー戦記 1 アの国の恋)
- このままでは人類は絶滅の危機を座して待つしかなかった。(上遠野浩平 鉄仮面をめぐる論議)
- 狭川源左衛門がこういう不安にとらえられたのは当然で、まだ大納言の行列がくるには一両日の余裕があるが、座して待つのにたえかねて、ともかくも家来四人をつれて、柳生から偵察に出て来たものであった。(山田風太郎 忍法帖7 魔界転生 下)
- 新作映画の情報が公開されるのを座して待つほかない。
- 座して待つのではなく、次なる挑戦をするべきだ。
「座して天命を待つ」との違いは?
「座して待つ」に似ている表現で「座して天命を待つ(ざしててんめいをまつ)」という表現を見掛けることがあります。
これは、「人事を尽くして天命を待つ(じんじをつくしててんめいをまつ)」と混同した誤用です。
「人事を尽くして天命を待つ」とは、出来る限りのことをやり尽くし、あとは運命に任せるという意味です。
「座して天命を待つ」は誤用なので注意しましょう。