【言葉】
悪乗り
【読み方】
わるのり
【意味】
その場の調子や勢いに乗って、度の過ぎたことを言ったりしたりすること。
【類義語】
・火遊び
・悪ふざけが過ぎる
「悪乗り」の使い方
悪乗りしたバイトの悪質なバイトテロの投稿が増えているね。
SNSが普及する前からやっていたんだけど、表に出るようになっただけだと思うわ。
外食が怖くなるね。
怖いわよね。でも、怖いなら野菜を育てて自炊するしかないわね。
「悪乗り」の例文
- 彼らは衆をたのんで、伝七郎の絡みをおもしろがっていた。そして伝七郎も、自分が醸し出したその場の空気に悪乗りしていた。(藤沢周平 隠し剣孤影抄)
- この人、お上手を言われると、悪乗りしますから。(チェーホフ かもめ)
- その愚行につい悪乗りしようとした自分の行為は、それに輪をかけた大愚行だったと痛恨していたのだが、このときは何くわぬ顔をして、 「まことに、大西郷の心事を思えば悲涙のきわみ」 など、慨然としていった。(山田風太郎 エドの舞踏会 山田風太郎明治小説全集8)
- 芸人が悪乗りしすぎて、番組に批判が殺到している。
- 悪乗りが過ぎて、周囲の人間が眉を顰めることもあった。
「悪乗り」と「便乗」との違いは?
「悪乗り」に似ている語に「便乗(びんじょう)」があります。
「便乗」とは、
①他人の乗り物に、ついでに乗せてもらうこと。
②巧みに機会をとらえて利用すること。
という意味です。
「悪乗り」も「便乗」も、乗ることをいいます。
しかし「悪乗り」は、その場の雰囲気や勢いに乗って、行き過ぎた発言をすることをいいます。
対して「便乗」は、「便乗値上げ」や「ブームに便乗する」のように、チャンスをうまくとらえて、その流れに乗って利用することをいいます。