【言葉】
度し難い
【読み方】
どしがたい
【意味】
①救いがたい。
②納得させようもない。どうやっても解らせようがない。
【類義語】
・許せない
・付ける薬がない
・始末に負えない
「度し難い」の使い方
健太くんは度し難いお調子者ね。
父さんも母さんもお調子者だから、純粋なお調子者なんだよ。
自慢できることじゃないわよ。
父さんと母さんの血を受け継いでいることに誇りを感じるんだ。
「度し難い」の例文
- 彼はもっと凡夫の弱点のみ多く持った度し難いほど鋭角の多い男であった。(坂口安吾 青春論)
- 「女というものは全く度し難いけだものだ」 ある日良人は癇癪まぎれにこんなことを思った。(志賀直哉 城の崎にて・小僧の神様)
- 芸術品の価値も小切手や紙幣に換算出来ると考へるのは、度し難い俗物ばかりだからである。(芥川龍之介 澄江堂雑記)
- 健太くんはわからず屋で、どうにも度し難い人です。
- 彼らの程度の低さは、まったく度し難い。
「度し難い」と「始末に負えない」「御し難い」との違いは?
「度し難い」に似ている語に「始末に負えない(しまつにおえない)」「御し難い(ぎょしがたい)」があります。
「度し難い」と「始末に負えない」の違いは?
「始末に負えない」は、「どうにも処理できない。手に負えない。」という意味です。
「度し難い」も「始末に負えない」も、どうしようもできないことをいいます。
しかし「度し難い」は、言って聞かせたい、救いたいという気持ちがあるが、理解してもらえない、救いようがないことをいいます。
対して「始末に負えない」は、お手上げ状態でどうしようもできないことをいいます。
「度し難い」と「御し難い」の違いは?
「御し難い」は、「人を自分の意志通りに動かすことが難しい。統御することが難しい。」という意味です。
「度し難い」も「御し難い」も、難しいことをいいます。
しかし「度し難い」の、「度す」は「済度する」ことをいい、仏が衆生を救う意であることから、救い難いこと、どうやっても解らせようがないことをいいます。
対して「御し難い」は、コントロールが難しいことをいいます。