「宥める」の意味と使い方や例文!「慰める」との違いは?(類義語・対義語)

【言葉】
宥める

【読み方】
なだめる

【意味】
①ゆるやかにする。寛大にする。
②穏やかにする。荒立てないようにする。なごやかにする。
③気持ちを落ち着かせる。怒りや不満などをしずめる。機嫌を取る。

【類義語】
・慰める
・鎮める
・和む
・穏やか

【対義語】
・嗾ける

「宥める」の使い方

健太
鎌倉の永福寺は、怨霊を宥めるために建立されたんだって。
ともこ
じゃあ、当時は怨霊がでたわけね。
健太
夜な夜な怨霊が出てきて、町の皆が怖がったんだろうね。
ともこ
怨霊の怒りがおさまって成仏していると良いわね。

「宥める」の例文

  1. その上、こうまで激しくなった教授たちを宥めることも不可能になった。(松本清張 小説東京帝国大学 下)
  2. 子に対して癇癪を起している母親を宥めた。
  3. あのときどうやって妻を宥めたのか、彼はもうはっきりとはおぼえていなかった。(片山恭一 雨の日のイルカたちは)
  4. ハーマイオニーを落ち着かせるのにしばらく時間がかかった。あまりにも取り乱しているのでハリーが抱きしめて宥めていたのだ。(J.Kローリング ハリー・ポッターシリーズ 3)
  5. その礼の中に含まれていた苦々しい響は、小林にとって全く予想外のものであるらしかった。彼はすぐ彼女を宥めるような口調で云った。(夏目漱石 明暗)

「宥める」と「慰める」の違いは?

宥める」に似ている語に「慰める(なぐさめる)」があります。

慰める」とは、
①何かをして、一時の悲しみや苦しみをまぎらせる。心を楽しませる。心をなごやかに静める。
②労をねぎらう。いたわってやる。
③なだめる。すかして落ち着かせる。

という意味です。

宥める」も「慰める」も、落ち着かせることをいいます。

しかし「慰める」は、悲しみや苦しみをまぎらわせ落ち着かせることをいいます。

対して「宥める」は、怒りや不満などを落ち着かせることをいいます。