【言葉】
諭す
【読み方】
さとす
【意味】
①神仏が啓示・警告して気付かせる。
②言い聞かせて納得させる。おしえみちびく。
【類義語】
・諫める
・意見
・諫言
「諭す」の使い方
最近、親がうるさいんだよね。
反抗期ね。
怒るんじゃなくて静かに諭してくれれば、反抗期の僕だって神妙な顔で話を聞くのに。怒鳴りつけるから余計に反抗したくなる。
分かるわあ。頭ごなしに怒られると正論でも反抗したくなるわよね。
「諭す」の例文
- 「若いときから老成するのはよくない」 ある友人からはこう諭された。(里中哲彦 鬼平犯科帳の人生論)
- 十四になっても、十八になっても、どんなに諭されても、わからなかった。それでも、わからせねばならない。(上橋菜穂子 獣の奏者 IV 完結編)
- 話がそこにいくと、エディは子供を諭すような優しい口調で言った。(沢木耕太郎 一瞬の夏)
- 今勉強しないと後々後悔すると、教師が生徒を諭していた。
- 鬼子母神が釈尊に諭されて改心した。
「諭す」と「怒る」「叱る」との違いは?
「諭す」に似ている語に「怒る(おこる)」「叱る(しかる)」があります。
「諭す」と「怒る」の違いは?
「怒る」とは、
①不愉快・不満を感じて気持ちがあらだつ。また、その気持ちを表に出す。腹を立てる。いかる。
②叱る。
という意味です。
「諭す」は、言い聞かせて納得させることをいいます。
対して「怒る」は、不愉快・不満を感じて腹を立てることをいいます。
「諭す」は、責めたり怒りをぶつけることなく教え導くことをいい、「怒る」は、あらだつ感情を表に出し責め立てることをいいます。
「諭す」と「叱る」の違いは?
「叱る」とは、目下の者に対して、よくないことであると強く注意し、厳しく言い聞かせるという意味です。
「諭す」は、言い聞かせて納得させることをいいます。
対して「叱る」は、厳しく言い聞かせ、注意することをいいます。