「世間ずれ」の意味と使い方や例文!誤用に注意!(類義語)

【言葉】
世間ずれ

【読み方】
せけんずれ

【意味】
実社会で苦労した結果、世間の裏に通じて悪賢くなること。

【類義語】
・老獪
・すれからし

「世間ずれ」の使い方

健太
最近、警察官の不祥事が多いね。
ともこ
最初は正義感にあふれていたんだろうけど、犯罪者に触れるうちに世間ずれしてしまい、正義の心を忘れるんでしょうね。
健太
大変な仕事だよね。
ともこ
人の闇の部分を見続ける仕事だもんね。

「世間ずれ」の例文

  1. きびきびと動き廻って、仕事をよくやり、美しくて世間ずれしているように見える姉たちを愛した。(ヘミングウェー 勝者には何もやるな)
  2. 学者の奥さんというのはだいたいにおいて良家の子女だし美人が多いからね。それに世間ずれしてなくて、騙しやすいし。(筒井康隆 原始人)
  3. 世の中では否応なしに自分の好いた女を嫁に貰って嬉しがっている人もありますが、それは私たちよりよっぽど世間ずれのした男か、さもなければ愛の心理がよく呑み込めない鈍物のする事と、当時の私は考えていたのです。(夏目漱石 こころ)
  4. 大人は世間ずれして汚いというが、彼はいくつになっても純粋だ。
  5. 世間ずれしてどんどん疑い深くなり、生きていくのがつらくなった。

誤用に注意!

世間ずれ」は、世間を渡ってずる賢くなっているという意味です。

しかし、文化庁が発表した平成25年度調査「国語に関する世論調査」で、「世間ずれ」の意味を調査したところ、

正しい意味「世間を渡ってずる賢くなっている」と回答・・・ 35.6%
誤った意味「世の中の考えから外れている」と回答・・・55.2%

という結果になりました。

誤った意味で使っている人が過半数を超えているので、使う時は注意しましょう。