【言葉】
すべからく
【意味】
なすべきこととして。
「為べかり」のク語法。漢文訓読から生じた語。多くの場合、下の「べし」と呼応する。
【類義語】・当然
・是非
・必ず
「すべからく」の使い方
健太くん。テレビゲームのし過ぎよ。
子供は遊ぶのが仕事だから良いんだよ。
学生の本分は勉強。学生はすべからく勉強に励むべし。
はーい。勉強もします。
「すべからく」の例文
- 男子はすべからく決然たるところがなくてはだめですよ。(宮沢賢治 税務署長の冒険)
- 私は不勉強だったので、この星の生物は、すべからく酸素呼吸を行なっていると思っていたのだ。(新井素子 グリーン・レクイエムII緑幻想)
- ああ、客を接待するには、すべからくこのやうにありたい。(太宰治 お伽草紙)
- 彼の詩は行を改めた場合でも大文字を使わないが、典型的な現代詩はすべからくこうでなくてはならないらしい。(アガサ・クリスティ 牧師館殺人事件)
- 人の死はすべからく悼まれるべきなのだ。(村上春樹 1Q84 BOOK3)
誤用に注意!
「すべからく」は、当然なすべきこととしてという意味です。
「すべからく」は、よく「兵士はすべからく討ち死にした」のように、「すべて」の意で解することがありますが、これは誤用です。
「すべからく」の「すべ」を「全て」と勘違いしたことから生じた誤用だと考えられます。
また、「全て」という意味でも文脈が通じることが多いことから、間違いに気付かず使っている人が多いので注意しましょう。