「立ち往生」の意味と使い方や例文!「渋滞」との違いは?(語源由来・類義語)

【言葉】
立ち往生

【読み方】
たちおうじょう

【意味】
①立ったままの姿勢で死ぬこと。
②その場に止まったり途中で行き詰まったりしたまま、処置のしようもなく、動きのとれないこと。

【語源・由来】
義経が、兄頼朝に追い詰められ自害を決意した際、自害を邪魔されないよう弁慶が守ったが、多勢に無勢で、ついに立ったまま死んだという話から。

【類義語】
・立ち死に

「立ち往生」の使い方

健太
大雪で立ち往生している車が多いね。
ともこ
暖冬が続いていたから、雪を甘く見ている人が増えたわよね。
健太
そういうともこちゃんも大雪なのに底がつるつるのスニーカーじゃないか。
ともこ
暖冬が続いていたから、スノーブーツの用意がなかったのよ。

「立ち往生」の例文

  1. この踏切ではトラックの立ち往生が相次ぐ。
  2. つり橋のあまりにもの怖さに立ち往生してしまった。
  3. 家数四十軒ほどある新保村まで行って、一同はほとんど立ち往生の姿であった。(島崎藤村 夜明け前)
  4. 少しでも不安を抱いたら、前も見えない煙の中、恐慌状態になって立ち往生しそうだ。(畠中恵 百万の手)
  5. ぼくは車をおりて、トラックや荷車のあいだや馬の濡れた首の下を通って先のほうへ歩いていった。立ち往生しているのはずっと先のほうだった。(ヘミングウェー 武器よさらば)

「立ち往生」と「渋滞」の違いは?

交通情報でよく、「立ち往生」や「渋滞(じゅうたい)」を耳にすることがあります。

渋滞」とは、「物事がとどこおってすらすらと進まないこと。つかえて流れないこと。」という意味です。

立ち往生」は、事故や故障のために、処置のしようもなく、動きのとれないことをいいます。

対して「渋滞」は、スムーズに流れないことをいい、「立ち往生」と違って、動くことができます。