「賜る」の意味と使い方や例文!「承る」との違いは?(類義語)

【言葉】
賜る

【読み方】
たまわる

【意味】
①「もらう」の意の謙譲語。目上の人から物などをいただく。ちょうだいする。
②「与える」の意の尊敬語。鎌倉時代以降の用法。目上の人が物などをくださる。
③神の許可を得て、通行を許してもらう。
④(補助動詞)動詞の連用形、また、それに「て」を添えた形に付いて用いる。
㋐「…てもらう」の意の謙譲語。…ていただく。
㋑「…てくれる」の意の尊敬語。鎌倉時代以降の用法。…てくださる。

【類義語】
・与える
・授ける
・恵む
・施す
・やる
・あげる
・差し上げる
・くれる
・くださる

「賜る」の使い方

健太
値上げラッシュが続いているね。
ともこ
値上げへのご理解をりたいと言われてもねえ。
健太
まだまだ無駄を省けるんじゃないかって思ってしまうよね。
ともこ
それを言うと愚かな経営者が、人件費を無駄と考えて、安易なリストラや給与カットをするから困るんだけどね。

「賜る」の例文

  1. 賜る六万石の大名が、六万石の知行を賜るのに何の不足を云うことがあろう。(松本清張 かげろう絵図 下)
  2. 朱色は、最も多くの首を上げた武士のみ大名から賜るものだ。
  3. ご先祖様は、家康公から槍を賜る栄誉を与えられた。
  4. 多くの方に、大変なご助力をりました。
  5. これまで国民のみなさんのご協力に感謝するとともに、今一度ご協力を賜ることをお願いする。

「賜る」と「承る」との違いは?

賜る」に似ている語に「承る(うけたまわる)」があります。

承る」とは、
①「受ける」の謙譲語。謹んで受ける。お受けする。
②「聞く」の謙譲語。謹んで聞く。拝聴する。
③「伝え聞く」の謙譲語。
④引き受ける意の謙譲語。謹んでお引き受けする。

という意味です。

賜る」も「承る」も、謙譲語です。

しかし「賜る」は、「もらう」「与える」の意の謙譲語です。

対して「承る」は、「受ける」「聞く」の意の謙譲語です。