【言葉】
とんぼ返り
【読み方】
とんぼがえり
【意味】
①宙返り。とんぼ。
②歌舞伎で役者が舞台で手をつかずに宙返りすること。
③目的地についてすぐ引き返すこと。
【語源・由来】
トンボが勢いよく飛びながら、急に向きをうしろにかえることから。
【類義語】
・Uターン
・クイックターン
・宙返り
「とんぼ返り」の使い方
健太くんのお父さんは、フランスに行っていたのよね。
とんぼ返りだったから観光どころか、お土産も買えなかったんだって。
忙しいのね。
とんぼ返りしたその足でアメリカに飛び立ったよ。
「とんぼ返り」の例文
- 俺がそこでとんぼ返りをするところをお前に見せてやりてえもんだな。(ヴィクトル・ユゴー 死刑囚最後の日)
- ニューヨークに行ってとんぼ返りしてきたので、自由の女神を見ることはできなかった。
- せっかくこんな空気のうまいところまで来て、とんぼ返りじゃ気の毒だ。(東野圭吾 レイクサイド)
- 短刀は二三度とんぼ返りを打って、静かな畳の上を、久一さんの足下へ走る。(夏目漱石 草枕)
- 緊急連絡があったので、用事を済ませてすぐとんぼ返りした。
「とんぼ返り」と「日帰り」の違いは?
「とんぼ返り」に似ている語に「日帰り(ひがえり)」があります。
「日帰り」とは、その日のうちに行って帰ってくることをいいます。
「とんぼ返り」は、目的地についてすぐ引き返すことをいいます。
用事を済ませたらすぐに引き返すニュアンスです。
対して「日帰り」は、宿泊しないで帰ってくることをいいます。