【言葉】
しいては
【意味】
無理を押して。
【語源・由来】
「しいて」は「強いて」と書き、あえて、無理にの意。
【類義語】
・否が応でも
・有無を言わさず
「しいては」の使い方
文化祭当日がもうすぐだというのに、誰も準備に参加してくれないんだ。
健太くんの考えをしいてはいなかった?
絶対正しいと思っていたからしいていたね。
みんなの意見を聞かずにしいるようなリーダーには誰もついて来てくれないわよ。
「しいては」の例文
- 嫌がる人にしいてはいけない。
- ボランティアは自発的にやるものだからしいてはいけない。
- 勉強はしいては駄目だ。本人がやる気になるまで待つ。
- 子供の気持ちを無視してしいてはいけない。
- 社員に無理をしいてはいなかったか?
「しいては」と「ひいては」の違いは?
「しいては」に似ている語に「ひいては」があります。
「ひいては」、「ひいて」を強めた言い方です。
「ひいて」は、動詞「ひ(引)く」の連用形+接続助詞「て」から成る語です。
「ひきて」の音変化前文を受けて接続詞的に用いて、事柄の範囲がさらに広がることを表します。
「ある事だけにとどまらず、さらに進んで。それが原因となって、その結果。」という意味です。
「ひいては」は、それが原因となって結果としてという意味です。
「しいては」は、無理を押してという意味で使われ、両語の意味は全く違います。
「お金を増やすため、しいては人生を豊かにするため」のように、「ひいては」と混同して「しいては」を使う場合は誤用です。
しかし「人が嫌がることをしいてはいけない」は正しい使い方です。