「しいては」の意味と使い方や例文!「ひいては」との違いは?(語源由来・類義語)

【言葉】
しいては

【意味】
無理を押して。

【語源・由来】
「しいて」は「強いて」と書き、あえて、無理にの意。

【類義語】
・否が応でも
・有無を言わさず

「しいては」の使い方

健太
文化祭当日がもうすぐだというのに、誰も準備に参加してくれないんだ。
ともこ
健太くんの考えをしいてはいなかった?
健太
絶対正しいと思っていたからしいていたね。
ともこ
みんなの意見を聞かずにしいるようなリーダーには誰もついて来てくれないわよ。

「しいては」の例文

  1. 嫌がる人にしいてはいけない。
  2. ボランティアは自発的にやるものだからしいてはいけない。
  3. 勉強はしいては駄目だ。本人がやる気になるまで待つ。
  4. 子供の気持ちを無視してしいてはいけない。
  5. 社員に無理をしいてはいなかったか?

「しいては」と「ひいては」の違いは?

しいては」に似ている語に「ひいては」があります。

ひいては」、「ひいて」を強めた言い方です。

ひいて」は、動詞「ひ(引)く」の連用形+接続助詞「て」から成る語です。

「ひきて」の音変化前文を受けて接続詞的に用いて、事柄の範囲がさらに広がることを表します。

「ある事だけにとどまらず、さらに進んで。それが原因となって、その結果。」という意味です。

ひいては」は、それが原因となって結果としてという意味です。

しいては」は、無理を押してという意味で使われ、両語の意味は全く違います。

「お金を増やすため、しいては人生を豊かにするため」のように、「ひいては」と混同して「しいては」を使う場合は誤用です。

しかし「人が嫌がることをしいてはいけない」は正しい使い方です。