【言葉】
向かう
【読み方】
むかう
【意味】
①そのものの正面に顔やからだを向ける。向き合う。
②ある場所や方向を目ざして進む。また、ある状態に近づく。
③相当する。匹敵する。肩を並べる。
④はむかう。さからう。抵抗する。
⑤対する。
⑥ちょうどその時になる。
⑦向かわせる。向かうようにする。
【類義語】
・向く
・向ける
「向かう」の使い方
この光は天に向かっているように見えるね。
天使の梯子と呼ばれているわよ。
天使が昇り降りしているんだね。
雲の切れ間から太陽光が放射状に降り注いで梯子のように見える自然現象で、薄明光線ともいうわ。幻想的よね。
「向かう」の例文
- その船はこちらに向かっているように見える。
- 事態は、良い方向に向かっていると言えます。
- 健太くんは学校に向かうふりをして駅に向かった。
- 顔を合わせたくない人がいるので、その街の方に向かうのは避けたかった。
- 倉地なら御相談にもなるでしょうから面と向かってお話しくださいまし。(有島武郎 或る女)
「向かう」と「行く」との違いは?
「向かう」に似ている語に「行く(ゆく)」があります。
「行く」とは、
①現在いる地点から出発して向うの方へ進行・移動する。
㋐前方へ向かって進む。離れ去る。
㋑目的地へ向かって進む。出向く。
㋒目的の所に到達する。とどく。
㋓ある段階に達する。
㋔その点から考える。
②ある所を通過して進む。
㋐通り過ぎる。通行する。
㋑水が流れ去る。また、風が吹き渡る。
㋒年月・時日などが経過する。
③道などが通じる。通っている。
④ある方法で事を行う歩く。
⑤去っていく。死ぬことを婉曲にいう語。逝去する。
⑥年齢が進む。成長する。
⑦心が満たされる。
⑧物事がはかどる。進展する。流れる。
⑨ある事態が生起する。生ずる。
⑩嫁や婿になって他家に移る。
⑪他の動詞について「物事が次第に進行する」「引き続いて進行する」意を表す。口語では助詞「て」を介して動詞につく。
という意味です。
「向かう」も「行く」も、現在の地点から出発して向こうの方へ移動することをいいます。
「向かう」は、主体がある地点をめざして移動することをいい、「行く」は、前方へ「向か」って進む。または、目的地に「向かう」という意味で使われるので通じる部分があります。