「憎み合う」の意味と使い方や例文!「憎しみ合う」は誤用?(類義語)

【言葉】
憎み合う

【読み方】
にくみあう

【意味】
二人以上の人たちが、不利益や不快をもたらす対象として嫌い合うこと。

【類義語】
・嫌い合う
・悪意を抱き合う

「憎み合う」の使い方

健太
ともこちゃんは元彼と仲が良いんだね。
ともこ
仲が良いわけじゃないけど、挨拶くらいはするわよ。
健太
気まずくないの?
ともこ
憎み合って別れたわけじゃないしね。気まずくないわよ。

「憎み合う」の例文

  1. 女ってやつはお互い同士仲たがいすると、おそろしく憎み合うものだね。(ディケンズ 荒涼館)
  2. そして二人は嫉妬から互いに極端に憎み合うようになりました。(ボッカッチョ デカメロン 中)
  3. 健太くんとは一時期憎み合っていたが、今はそうでもない。
  4. 愛し合って結婚した夫婦が憎み合うようになった。
  5. あたしを憎んでいるのよ。あたしたちはみんなお互いに憎み合っているのよ。(トルストイ アンナ・カレーニナ)

「憎しみ合う」は誤用?

著名人の発言などで「憎み合う」を「憎しみ合う(にくしみあう)」と表現する場面を見掛けることがあります。

動詞「憎む」+「合う」から成る「憎み合う」が正しい表現で、名詞「憎しみ」+「合う」から成る「憎しみ合う」は誤用とする意見が多いです。

しかし「憎しみ合う」は、動詞の連用形「憎しむ」+「合う」から成る語だと考えると、「助け合う」と同じ構造になり、誤用とは言い切れないということになります。

また、憎いと思うという意の「憎しむ」という動詞があることからも、「憎しみ合う」が誤用だと言い切るのは難しいです。

しかし、「憎しみ合う」という表現に違和感を持つ人が少なくないため、「憎み合う」を使った方が無難だといえるでしょう。