【言葉】
憎み合う
【読み方】
にくみあう
【意味】
二人以上の人たちが、不利益や不快をもたらす対象として嫌い合うこと。
【類義語】
・嫌い合う
・悪意を抱き合う
「憎み合う」の使い方
ともこちゃんは元彼と仲が良いんだね。
仲が良いわけじゃないけど、挨拶くらいはするわよ。
気まずくないの?
憎み合って別れたわけじゃないしね。気まずくないわよ。
「憎み合う」の例文
- 女ってやつはお互い同士仲たがいすると、おそろしく憎み合うものだね。(ディケンズ 荒涼館)
- そして二人は嫉妬から互いに極端に憎み合うようになりました。(ボッカッチョ デカメロン 中)
- 健太くんとは一時期憎み合っていたが、今はそうでもない。
- 愛し合って結婚した夫婦が憎み合うようになった。
- あたしを憎んでいるのよ。あたしたちはみんなお互いに憎み合っているのよ。(トルストイ アンナ・カレーニナ)
「憎しみ合う」は誤用?
著名人の発言などで「憎み合う」を「憎しみ合う(にくしみあう)」と表現する場面を見掛けることがあります。
動詞「憎む」+「合う」から成る「憎み合う」が正しい表現で、名詞「憎しみ」+「合う」から成る「憎しみ合う」は誤用とする意見が多いです。
しかし「憎しみ合う」は、動詞の連用形「憎しむ」+「合う」から成る語だと考えると、「助け合う」と同じ構造になり、誤用とは言い切れないということになります。
また、憎いと思うという意の「憎しむ」という動詞があることからも、「憎しみ合う」が誤用だと言い切るのは難しいです。
しかし、「憎しみ合う」という表現に違和感を持つ人が少なくないため、「憎み合う」を使った方が無難だといえるでしょう。