「正鵠を射る」の意味と使い方や例文!「正鵠を得る」は誤用?(語源由来・類義語)

【言葉】
正鵠を射る

【読み方】
せいこくをいる

【意味】
物事の核心をつく。

【語源・由来】
「正鵠」は、弓の的の中心の意。転じて、物事の急所や要点の意。
「正」も「鵠」も、すばやく飛ぶ鳥の名で、昔はそれを的に描いて矢を射たという。

【類義語】
・核心を突く
・痛い所を突く
・本質を捉える

【対義語】
・正鵠を失する

「正鵠を射る」の使い方

健太
親に説教をされるとうるさいなって思ってしまうんだ。
ともこ
親の言葉が正鵠を射ていたと気付くには、もう少し時間が必要ね。
健太
いつかそう思う時が来るのかな。
ともこ
絶対に来るわよ。

「正鵠を射る」の例文

  1. 彼の言葉は、いつも正鵠を射ている。
  2. 濱田の観察と想像は、おそらく正鵠を射ていたのではないだろうか。(長部日出 鬼が来た 棟方志功伝 下)
  3. これが正鵠を射た場合はいいが、はずれた場合は問題がのこるだろう。(草柳大蔵 実力者の条件 この人たちのエッセンス)
  4. 正鵠を射た指摘に反論できなかった。
  5. ともこちゃんの弁が正鵠を射ていたため、私は激しく動揺した。

「正鵠を得る」は誤用?

」も「」も、すばやく飛ぶ鳥の名で、昔はそれを的に描いて矢を射ました。

正鵠」は、弓の的の中心の意です。転じて、物事の急所や要点の意になりました。

明治時代に物事の核心をつく意で「正鵠を得る(せいこくをえる)」が生じ、「正鵠」に「」の意があることから、昭和に入って「正鵠を射る」が生じました。

なので「正鵠を得る」は、誤用ではありません。