「なぞらえる」の意味と使い方や例文!「たとえる」との違いは?(類義語)

【言葉】
なぞらえる

【意味】
①ある物事を類似のものと比較して、仮にそれとみなす。擬する。なずらえる。
②まねて作る。にせる。なずらえる。

【類義語】
・たとえる
・見なす
・見たてる
・擬する

「なぞらえる」の使い方

健太
最近昆虫食が人気だよね。
ともこ
海老になぞらえることがあるわね。
健太
何も言われなければ、海老と思って食べてしまいそうだな。
ともこ
昆虫って思うと、ちょっと抵抗があるわよね。

「なぞらえる」の例文

  1. この古い長持は、死んだ母親の嫁入り道具の一つだった。彼はそれを舟になぞらえて、よく中へはいって遊んだことを覚えていた。(江戸川乱歩 江戸川乱歩全短編3 怪奇幻想)
  2. 僕は好んでその字を、大きな花と鳥と少年の姿とに、なぞらえていた。それが、父の一高時代の恩師菅白雲先生の書で「方外」と読むのだと教えられたのは、ずっと後のことである。(芥川比呂志 決められた以外のせりふ)
  3. 以下の彼の言葉は夫人を馬になぞらえている。家畜などの体型その他を規定の標準に照して審査する場合の審査項目。(ディケンズ 荒涼館)
  4. 現総理を潰れていった過去の総理になぞらえる声が盛んに上がりはじめた。
  5. この茶室の露地は、物寂しげな山路をなぞらえた。

「なぞらえる」と「たとえる」の違いは?

なぞらえる」に似ている語に「たとえる」があります。

たとえる」とは、「わかりやすく説明するために、ある物事を引き合いに出していう。なぞらえる。」という意味です。

なぞらえる」も「たとえる」も、あるものを、他のものを借りることで表現することをいいます。

しかし「なぞらえる」は、ある事柄を、共通点があると思われる別の事柄と同列においてくらべることをいいます。また、手本とするものを決めてまねるという意味もあります。

対して「たとえる」は、わかりやすく説明するために、相手も知っていることを引き合いに出して説明することをいいます。