【言葉】
きな臭い
【読み方】
きなくさい
【意味】
①紙・綿・布などのこげるにおいがする。こげくさい。
②硝煙のにおいがする。戦いや物騒なことが始まりそうな気配である。
③なんとなくあやしい。うさんくさい。
【語源・由来】
「衣臭い(きぬくさい)」「布臭い(きぬくさい)」の転。
【類義語】
・物々しい
・怪しい
・いぶかしげ
【対義語】
・クリーン
・平和
・信頼
「きな臭い」の使い方
先日、きな臭い噂を聞いたよ。
何か良くないことが起きるのかしら。
悪いものが暗躍しているみたいだね。
平和な日々が続きますように。
「きな臭い」の例文
- 世の中が、ウクライナや台湾問題などで非常にきな臭い。
- 風向きが変わったのか、きな臭いにおいがただよってきた。
- どこからともなく煙が忍び込んできて、三階の廊下もきな臭くなってきた。(宮部みゆき クロスファイア上巻)
- マスコミもナショナリズムと戦争を煽るような論調に傾く。だが、そんな世間のきな臭い雰囲気を危険なものだと感じている人々も少なくない。(今野敏 宇宙海兵隊ギガース5)
- いろんなことが面白くて仕方ない時代だった。ところが六〇年代も終わりに近づくにつれて、世の中がだんだんきな臭くなってきた。(村上春樹 1Q84 BOOK1)
「きな臭い」と「胡散臭い」の違いは?
「きな臭い」に似ている表現に「胡散臭い(うさんくさい)」があります。
「胡散臭い」とは、「どことなく疑わしい。何となく怪しい。」という意味です。
「きな臭い」も「胡散臭い」も、なんとなくあやしいことをいいます。
しかし「きな臭い」は、「こげくさい。戦いや物騒なことが始まりそうな気配である。」という意味がある点が「胡散臭い」と違います。