【言葉】
差し迫る
【読み方】
さしせまる
【意味】
事態や期日などが間近に迫る。
【類義語】
・切迫する
・切羽詰まる
「差し迫る」の使い方
差し迫ったような猫の声が聞こえるね。
どこにいるのかしら。
助けてーって言っているようだ。
早く見つけて助けてあげたいわ。
「差し迫る」の例文
- 泣かねばならぬ差し迫った理由などないのに、勝手に目が潤んでくるのだ。(宮部みゆき 震える岩 霊験お初捕物控)
- 思うに、本物の恐ろしい危険が君に差し迫っていることは間違いない。(A.C.ドイル 橙の種五粒)
- 危機が差し迫った時、僕はたった二つのことを神に祈りました。(モーツァルト モーツァルトの手紙)
- 金利上昇と差し迫る景気後退が影響して、企業向け融資は減少した。
- 終身雇用制度が無くなりつつあり、労働者は差し迫るレイオフを恐れる。
「差し迫る」と「迫る」「押し迫る」との違いは?
「差し迫る」に似ている語に「迫る(せまる)」「押し迫る(おしせまる)」があります。
「差し迫る」と「迫る」の違いは?
「迫る」とは
①圧倒するような勢いで近づいてくる。押し寄せる。また、せり出している。
②空間的、時間的に隔たりが小さくなる。接近する。
㋐間がせばまり、もう少しで届きそうである。
㋑時期や期限が近づく。
㋒ある状態に近づく。
③詰まって苦しむ。特に、呼吸が激しくなって息苦しくなる。感情が高ぶってきて胸がしめつけられる感じになる。
④行き詰まってゆとりがなくなる。せっぱつまる。困窮する。
⑤相手にこちらの考えを聞き入れるように積極的に求める。強い態度で要求する。強いる。
という意味です。
「差し迫る」は、事態や期日などが「迫る」ことをいいます。
接近する、近づくことをいう「迫る」の意を含みますが、「差し迫る」は、余裕がない状態を表す語です。
「差し迫る」と「押し迫る」の違いは?
「押し迫る」とは、
①強く差し迫る。切迫する。
②年末に近くなる。
という意味です。
「差し迫る」は、事態や期日などが近づき、余裕がない状態を表す語です。
対して「押し迫る」は、強く「差し迫る」ことをいうので、「差し迫る」よりもまぢかに来ることをいい、さらに切羽詰まった感じを表します。