「甘んじる」の意味と使い方や例文!「甘んずる」「妥協」「甘える」との違いは?(類義語)

【言葉】
甘んじる

【読み方】
あまんじる

【意味】
①よい味だとする。満足に思う。
②与えられたものを仕方ないと思って受ける。

【類義語】
・あきらめて
・仕方なく
・泣く泣く
・不本意
・容認する
・許容する
・甘受する

「甘んじる」の使い方

ともこ
健太くん。先生に呼び出されていたわね。
健太
先生の怒り通り、僕が間違っているならその怒りを甘んじて受けるよ。でも間違っていないんだよ。
ともこ
どっちも間違っていないのよ。立場が違うと見える景色が違うのよね。
健太
どうにかして折り合いをつけることができないかな。

「甘んじる」の例文

  1. 義家ですら、関白の前駆となって甘んじていなければならない程である。(菊池寛 日本武将譚)
  2. 斯の刑罰は子供心にも甘んじて受けなければ成らないやうなものでした。(島崎藤村 幼き日)
  3. 僕を死から助け出し、しかも御自分は甘んじて生命を危険にさらされた。(ヴィクトル・ユゴー レ・ミゼラブル)
  4. このまま控えに甘んじるつもりは無い。
  5. 今季はナンバー2に甘んじる屈辱を味わった。

「甘んじる」と「甘んずる」「妥協」「甘える」との違いは?

甘んじる」に似ている語に「甘んずる(あまんずる)」「妥協(だきょう)」「甘える(あまえる)」があります。

「甘んじる」と「甘んずる」の違いは?

甘んじる」は「甘んずる」と同じ意味です。

しかし「甘んずる」は、「甘んず」の自動詞サ行変格活用です。

対して「甘んじる」は、「甘んず」の自動詞上一段活用です。

「甘んじる」と「妥協」の違いは?

妥協」は、対立している双方、または一方が折れ合って一致点を見出しことをまとめること。おりあい。

甘んじる」は、一方的に与えられたものを仕方ないと思って受けることをいいます。

対して「妥協」は、お互いが譲歩して、良しとするところを見出すことをいいます。

「甘んじる」と「甘える」の違いは?

甘える
①甘みがある。甘たるくなる。
②恥ずかしく思う。きまりわるがる。てれる。
③かわいがられたり親切にされたりすることを期待してひとなつこく振る舞う。また、わがままな振る舞いをする。
④人の親切・行為を遠慮なく受け入れる。

という意味です。

甘んじる」は、与えられたものを仕方ないと思って受けることをいいます。

甘える」は、人の親切や行為を遠慮なく受け入れることをいいます。

甘んじる」は、仕方なくという意味があります。

対して「甘える」は、遠慮なくという意味があります。