【言葉】
木偶の坊
【読み方】
でくのぼう
【意味】
①人形。でく。くぐつ。
②役に立たない人。また、機転が利かない人を罵る語。
【類義語】
・唐変木
・独活の大木
【対義語】
・切れ者
・凄腕
「木偶の坊」の使い方
健太くんは木偶の坊のように、彼の言いなりね。
彼の親が権力者だから、逆らうと家族にも危険が及ぶんだ。
それは困るわね。
そうでしょう?引っ越して彼と離れるか木偶の坊になるかしかないよね。
「木偶の坊」の例文
- 釣針にかかった勝負じゃ、緑の髪も、白髪も、顔はいろいろの木偶の坊。(泉鏡花 吉原新話)
- 私はその横で、ただ木偶の坊のようにつっ立っていただけだった。(山本文緒 ブルーもしくはブルー)
- それだから俺は始めから死ぬんだ死ぬんだといって聞かせているのに、貴様たちはまるで木偶の坊見たいだからなあ。(有島武郎 ドモ又の死)
- 指示待ちをして自分で動けない木偶の坊が多い。
- 大事な場面で何もできなかった彼は木偶の坊だ。
「木偶の坊」と「独活の大木」「昼行灯」との違いは?
「木偶の坊」に似ている語に「独活の大木(うどのたいぼく)」「昼行灯(ひるあんどん)」があります。
「木偶の坊」と「独活の大木」の違いは?
「独活の大木」は、ウドは茎が長大でも、柔らかくて役に立たないことから、身体ばかりは大きいが、役に立たない人のことをいいます。
「木偶の坊」も「独活の大木」も、役に立たないことをいいます。
しかし「木偶の坊」は、機転が利かない人を罵って言う語です。
対して「独活の大木」は、身体ばかり大きくて役に立たない人をいいます。
「木偶の坊」と「昼行灯」の違いは?
「昼行灯」は、日中に火をともしている行灯の意で、ぼんやりしている人や役に立たない人をあざけっていう語です。
「木偶の坊」も「昼行燈」も、役に立たない人をいいます。
しかし「木偶の坊」は、機転が利かない人を罵って言う語です。
対して「昼行燈」は、ぼんやりしている人のことをあざけって言う語です。