「けしからん」の意味と使い方や例文!近年では褒め言葉でいい意味でも使う?(類義語・対義語)

【言葉】
けしからん

【意味】
道理にはずれて非常によくない。不届きだ。

【語源・由来】
形容詞「け(怪)し」の未然形に打消しの助動詞「ぬ」の付いた「けしからぬ」の音変化。

【類義語】
・いけない
・不届き
・罰当たり
・悪い

【対義語】
・善行
・感服

「けしからん」の使い方

ともこ
健太くんのけしからん噂を聞いたわよ。
健太
けしからん噂?きっとデマだよ。
ともこ
虫も殺せないような顔をして、裏ではけしからんことをしているんじゃないの?
健太
していないよー。

「けしからん」の例文

  1. なるほど意味の取り方によって、わが輩の言葉はけしからん言葉である。(新渡戸稲造 自警録)
  2. これまで一度でも、ぼくはけしからん望みを胸に感じたことがあったろうか?(ゲーテ 若きウェルテルの悩み)
  3. すれば市民たちは、悪い所業の話を聞いて、みなけしからんというだろう。(ホメロス オデュッセイア 下)
  4. 健太くんはどうもけしからんことを企んでいるようだった。
  5. 仲間の僕に嘘をつくとはけしからん

近年では褒め言葉でいい意味でも使う?

けしからん」は、「道理にはずれて非常によくない。不届きだ。」という悪い意味で使われます。

しかし、近年では、「こんなにおいしいとはけしからん」「かわいすぎてけしからん」のように、褒め言葉として使われることが増えてきました。

「おいしすぎて、満足な気持にさせてくれるとはとてもよくないことだ。」「愛おしい気持ちにさせるなんてとてもよくないことだ」というように、ツンデレの表現で褒め言葉として使われます。