【言葉】
食い下がる
【読み方】
くいさがる
【意味】
①かみついたり、取りすがったりして離れまいとする。
②ねばり強く争う。どこまでも追及する。
③相撲で、相手の前褌(まえみつ)を引き、頭を相手の胸につけて低く構える。
【語源・由来】
かみついたり、取りすがったりして離れまいとする意から。
【類義語】
・立ち向かう
・たてつく
・反抗する
「食い下がる」の使い方
彼は真相を教えてくれた?
食い下がってみたんだけど無理だったよ。
根気強く通うしかないわね。
真相にたどり着くまであきらめないつもりなの?
「食い下がる」の例文
- 鮎太にはどうにも納得できない話だった。なぜいきなりおれの登録を抹消してしまうんだと、食い下がってもみた。(清水義範 いい奴じゃん)
- こんなにしつこく食い下がって取材をしたのは、はじめてのことだった。(阿川佐和子 走って ころんで さあ大変)
- 光稀は食い下がって訊こうとはせず、また歩き出しながら言い足した。(有川浩 空の中)
- 一人で出かけようとした廻田に、自分もついていくと弓削が食い下がった。(安生正 生存者ゼロ)
- その解答に納得することができずに食い下がった。
誤用に注意!
「食い下がる」の「下がる」は、「下方に垂れる」の意です。
しかし、これを「前から後ろへと位置が変わる」の意だと考えている人が多いです。
それらの人たちは、「下がる」を「前から後ろへと位置が変わる」の意味だと考え、「食い下がる」を諦めること、身を引くことの意だと勘違いしてしまっています。
さらに「食い下がる」の否定形「食い下がらない」が、強い相手に諦めず立ち向かうの意で使うという誤解を生んでいます。
しかし「食い下がらない」という表現は存在しないので注意しましょう。