【言葉】
面目無い
【読み方】
めんぼくない
【意味】
恥ずかしくて人に顔向けできない。
【類義語】
・申し訳ない
「面目無い」の使い方
僕の勘違いが原因で大騒ぎになってしまい面目無い。
お化けがいるって言うから駆け付けたのに、まさか風に揺れるカーテンだったとは。
恥ずかしいからそれ以上言わないで。
ずっと笑い話にされるわよ。
「面目無い」の例文
- 一婦人の為に発狂したのは、君に対して実に面目無いけれど、既に発狂して了つたのだから、どうも今更為やうが無い。(尾崎紅葉 金色夜叉)
- ミハイル、アウエリヤヌヰチは未だ眞赤になつて、面目無いやうな、怒つたやうな風で。(チェーホフ 六号室)
- 蒲生家の覚えの勇士の結解十郎兵衛、種村伝左衛門という二人にも先んじて好い敵の首を取ったので、鶴千代丸に付置かれた二人は面目無いやら嬉しいやらで舌を巻いた。(幸田露伴 蒲生氏郷)
- プライベートなことで会社に迷惑をかけ、面目無さに辞表を提出した。
- 主催者である私が遅刻して面目無い。
「面目無い」と「申し訳ない」「かたじけない」との違いは?
「面目無い」に似ている語に「申し訳ない(もうしわけない)」「かたじけない」があります。
「面目無い」と「申し訳ない」の違いは?
「申し訳ない」とは、「弁解の余地がなく、相手にすまない。詫びる時などに言う語。」という意味です。
「面目無い」も「申し訳ない」も、謝罪する言葉として用いられます。
「面目無い」は、本来顔向けできない気持ちをいいますが、最近では、期待に応えられない結果になった時に、「いやあ、間に合わなくて面目無い」のように、謝罪の言葉として使われます。
対して「申し訳ない」は、すまないとわびる言葉で、「面目無い」のような「顔向けできない」という意味はありません。
「面目ない」と「かたじけない」の違いは?
「かたじけない」は、
①恥ずかしい。面目ない。
②(過分の恩恵や好意を受けて)身にしみてありがたい。
③(尊重さがそこなわれるようで)もったいない。恐れ多い。
という意味です。
「面目無い」も「かたじけない」も、顔向けできず恥ずかしいという意味があります。
しかし「かたじけない」には、「身にしみてありがたい。恐れ多くてもったない。」という意味がある点が違います。