【言葉】
免ずる
【読み方】
めんずる
【意味】
①ゆるす。免除する。
②罪過をその人の功労などにより、また、第三者の面目にかけて許す。
③官職を解く。
【類義語】
・免除
・大目に見る
【対義語】
・任ずる
・課する
「免ずる」の使い方
高齢化社会になって、年金制度が破綻することは目に見えていたのに議員は何もしてこなかったんだ。
長い間何もしなかったのに、増税の決断は早いのよね。
庶民の税負担を免ずる政策を打ち出してくれないかな。
議員は自分の給料や権利が守られればそれでいいから、富裕層の反発を買うようなことはしないと思うわ。
「免ずる」の例文
- T君はいわばいい時にドン・キホーテの役割を免ぜられたものである。(中谷宇吉郎 原子爆弾雑話)
- あの男には三度迄死罪を免ずる約束がしてあるのだと公が言ふ。(中島敦 盈虚)
- 彼はいわれのない反逆罪に問われて各職を免ぜられてしまった。
- 今回は、ともこちゃんに免じて許してやろう。
- 宗教法人は免ぜられる税が多い。
「免ずる」と「解く」の違いは?
「免ずる」に似ている語に「解く(とく)」があります。
「解く」とは、
1⃣[動カ五(四)]
①結んだりしばったりしてあるものをゆるめて分け離す。ほどく。
②縫い合わせてあるものの糸を抜き取って離す。また、編んであるものをほどく。
③
㋐もつれたものをもとに戻す。ほぐす。
㋑(「梳く」とも書く)もつれた髪に櫛を入れて整える。とかす。すく。
④着ていたもの、身に取り付けたものをはずす。
⑤命令・束縛・制約などから解放する。
⑥任務・職をやめさせる。免じる。
⑦拘束していた態勢を崩してもとの状態に戻す。
⑧心のわだかまりや緊張状態をほぐす。ふさがっていた気持ちをすっきりさせる。
⑨筋道をたどって解答を出す。
2⃣[可能]とける
[動カ下二]「と(解)ける」の文語形。
という意味です。
「免ずる」も「解く」も、任務・職をやめさせることをいいます。
しかし「解く」には、「免ずる」のような許すという意味がない他、ほどく、ほぐす、とける、解答を出すなど幅広い使い方をされます。