【言葉】
背く
「叛く」とも書く。
【読み方】そむく
【意味】
1⃣[動カ五(四)]
①
㋐取り決めたことや目上の人の考え・命令などに従わずに反抗したり反対したりする。さからう。
㋑謀反する。はむかう。
②世間や、ある人のもとから離れて行く。去る。離反する。
③予想されることと反対の結果になる。
④その方向に背中を向ける。
【類義語】
・反する
・裏切る
【対義語】
・従う
「背く」の使い方
体調が悪いんだけど、お年寄りが乗車してきて席を譲らないのは、道徳に背く行為のような気がするよ。
責を譲ってくれた相手が車内で倒れたら、譲ってもらった人もほかの乗客も困るわよ。
そうだね。
出来る限りの範囲で思いやればいいと思うの。
「背く」の例文
- それが士道に背くことならおめえ、あいつは百回も腹を切らされてらあ。(浅田次郎 壬生義士伝 上)
- 神の教えに背く行為は許されない。
- その、自分自身に背くということに、神に従うことの過酷さがあります。(メルヴィル 白鯨)
- ルールに背いたものは処罰される。
- 親の期待に背かず、勉学に勤しむ。
「背く」と「叛く」の違いは?
「背く」は「叛く」とも書きます。
「背く」は、表だつものに背を向けるという意味です。
その社会において正しいとされるものに従わず、それに反した行動をとることをいいます。
対して「叛く」は、主に、国家や主君を裏切り、敵に回るという意味で使われます。
「叛く」の「叛」は、「叛逆」の「叛」です。