【言葉】
手落ち
【読み方】
ておち
【意味】
手続き・手段に欠点・不備のあること。おちど。てぬかり。
【類義語】
・手抜かり
・落度
【対義語】
・手抜かりがない
・そつなくこなす
「手落ち」の使い方
健太くん。風邪をひいたの?
急に気温が下がって体調が悪くなったんだ。
一週間前から今日は寒くなるって言われていたのに、そんな薄着で来る健太くんの手落ちよ。
これからは抜かりなく天気予報をチェックするよ。
「手落ち」の例文
- いつの間にこんな中継があったのか、と自分の手落ちを嘆きたくなった。(伊坂幸太郎 ゴールデンスランバー)
- 彼は全力をあげて考えを練り、なにひとつ手落ちのないように工夫した。(ドストエフスキー 罪と罰 上)
- 部屋の中は綺麗に片づいていて、客を迎えるのに少しの手落ちもなかった。(有島武郎 星座)
- 手落ちなく証拠の書類はすべてシュレッダーにかけた。
- 犯人に逃げられたのは健太くんの手落ちであって、我々のせいではない。
「手落ち」と「片手落ち」の違いは?
「手落ち」に似ている表現に「片手落ち(かたておち)」があります。
「片手落ち」とは、「配慮が一方だけに偏ること。かたてうち。」という意味です。
「手落ち」も「片手落ち」も、注意不十分なことをいいます。
しかし「手落ち」は、不注意で手続き・手段に欠点や不備のあることをいいます。
対して「片手落ち」は、注意が一方に偏り、もう一方には注意が足りていないことをいいます。