「紡ぐ」の意味と使い方や例文!「結ぶ」「繋ぐ」との違いは?(類義語)

【言葉】
紡ぐ

【読み方】
つむぐ

【意味】
①綿や繭を錘にかけて繊維を引き出し、縒りをかけて糸にする。
②言葉をつなげて文章を作る。多く、物語や詩歌などを作ることをいう。

【類義語】
・編む
・結ぶ

「紡ぐ」の使い方

ともこ
彼は反省していた?
健太
苦しそうに言葉をいでいたよ。彼にも事情があったんだろうね。
ともこ
事情があったら殺人でも強盗でもしていいというの?
健太
それは極論だよ。窮地に立たされている彼の身上をおもんばかってあげようよ。

「紡ぐ」の例文

  1. しばらく考えをまとめてから、言葉をいだ。
  2. ここにはかつて繭を紡ぐ工場があり、多くの女工が働いていました。
  3. 記憶をたどって物語をいでみる。
  4. 音をいで曲を作る作業が楽しい。
  5. ふたたびぎかけている温かな身内の輪から離れて、行く意味があるのか。二度と、戻っては来られないだろう。(上橋菜穂子 鹿の王 下)

「紡ぐ」と「結ぶ」「繋ぐ」との違いは?

紡ぐ」と似ている語に「結ぶ(むすぶ)」「繋ぐ(つなぐ)」があります。

「紡ぐ」と「結ぶ」の違いは?

結ぶ」とは、
①ひもなど、細長いものを組んでつなぐ。また、結び目をつくる。
②手の指をからませるなどして形をつくる。
㋐(ふつう「掬ぶ」と書く)手のひらを組み合わせて水をすくう。
㋑仏教で、手の指でさまざまの形をつくる。
③開いたものを閉じる。
④互いに関係をつくる。
㋐交わりを緊密にする。
㋑同じ考えの者どうしが一緒になる。組む。
㋒互いに約束する。
⑤二つの地点をつなぐ。連絡する。
⑥まとめて形にする。また、まとまって形になる。
㋐植物が実をつくる。結実する。みのる。
㋑空中の水分などが固まる。結露する。
㋒結果が出る。
⑦建物を構える。
⑧文章などを終わりにする。締めくくる。
⑨係り結びで、文末の活用語を、上の係助詞に応じた活用形とする。「こそ」を受けて已然形とする類。
⑩誓いや願いを込めて、草や木の枝の端などをつなぎ合わせる。

という意味です。

紡ぐ」は、綿や繭を錘にかけて繊維を引き出し、縒りをかけて糸にする意から、何かをつくり上げていくことをいいます。

対して「結ぶ」は、ひもなど、細長いものを組んでつなぐ意から、ある物とある物が結びつくことをいい、組む、約束する、関係を作る、交わるという意味で使われます。

また、「結ぶ」の「」に、「実を結ぶ。しめくくる。」という意味があることから、「文章などを終わりにする。締めくくる。結果が出る。」という意味でも使われます。

「紡ぐ」と「繋ぐ」の違いは?

繋ぐ」とは、

㋐ひも・綱などで物を結びとめて、そこから離れたり、逃げたりしないようにする。
㋑相手の気持ちなどが離れていかないようにする。
②一定の所に留め置いて外へ出さないようにする。拘禁したり、拘束したりする。
③結びつけてひと続きのものにする。
④離れているもの、切れているものを続け合わせて一つにする。また、そのようにして通じるようにする。
⑤なんとか長く、切れないようにたもたせる。たえないようにする。
⑥足跡などをたどって行方を追い求める。

という意味です。

紡ぐ」は、綿や繭を錘にかけて繊維を引き出し、縒りをかけて糸にする意から、何かをつくり上げていくことをいいます。

対して「繋ぐ」は、ひも・綱などで物を結びとめて、そこから離れたり、逃げたりしないようにする意から、「離れていかないようにする。拘束する。切れないようにする。」という意味で使われます。