【言葉】
たけなわ
【意味】
①物事の一番の盛り。真っ最中。
②少し盛りを過ぎたさま。
【類義語】
・最中(さいちゅう・さなか)
「たけなわ」の使い方
シーズンたけなわに観光地に来ると、人が多いし、ホテルは高いし大変なことばかりだね。
でもこのきれいな景色は今しか見ることができないわよ。
景色が見えないよ。人の後頭部しか見えない。
ちょっと混み過ぎね。
「たけなわ」の例文
- すると、宴たけなわの頃、一陣の風がふいて、庭上の老松の枝が折れた。(吉川英治 三国志)
- 一七三〇年、七年戦争たけなわなりしころ、グリムはつぎのように書いた。(スタンダール 恋愛論)
- 食事もたけなわのころ、一艘のゴンドラが近づいて来るのが見えた。(ルソー 告白 上)
- ともこちゃんの誕生パーティーがたけなわという時に、その騒ぎが起きた。
- 春まさにたけなわで、花が咲き誇っている。
「宴もたけなわ」は間違い?
「たけなわ」を用いた「宴もたけなわ(えんもたけなわ)」という表現を見聞きすることがあります。
「宴もたけなわ」とは、宴が一番盛り上がってる時、盛り上がりが少し過ぎた頃のことをいいます。
「たけなわ」は、「酣」または「闌」と書きます。
「酣」は、「酒」+「甘」から成る漢字で、発酵させてつくる酒が、だんだん甘くおいしくなる頃のことをいいます。
転じて、「物事の一番の盛り。真っ最中。」という意味で使われます。
「宴もたけなわ」とは、「宴もたけなわではございますが」と宴会の締めの挨拶に使われることが多く、間違いではありません。