「据え膳」の意味と使い方や例文!「上げ膳」との違いは?(類義語・対義語)

【言葉】
据え膳

【読み方】
すえぜん

【意味】
①すぐ食べられるように食膳を整えて人の前に据えること。
②物事の準備を整えて人を待つこと。
③女のほうから情事を誘いかけること。
④自分では何もしないで、人の世話になるだけでいること。

【類義語】
・至れり尽くせり
・おんぶにだっこ
・何から何まで など

【対義語】
・上げ膳
・自給自足

「据え膳」の使い方

健太
一人暮らししたい人の気持ちが分からないよ。
ともこ
上げ膳据え膳で、とても楽よね。
健太
僕は一生結婚しないだろうな。どうせ老後は一人なんだし、元気なうちは気ままに生きたい。
ともこ
そう考える人が増えるでしょうね。

「据え膳」の例文

  1. 据え膳食わぬは男の恥というのに、誘いにのったら週刊誌に掲載された。
  2. 俺はあいつに上げ膳、据え膳の暮しをさせ、やれ芝居だ、やれ温泉だと栄耀栄華をきわめさせてやったんだぜ。(石坂洋次郎 陽のあたる坂道)
  3. その位置は発艦前あたえられたものとずれていたが、無傷の敵空母が目の前にいるのは、まさにあつらえたような据え膳である。(森村誠一 ミッドウェイ)
  4. 上げ膳据え膳の旅館でのひとときは格別です。
  5. あれは敏子が勝手にお膳立てをしたので、「僕は据え膳の箸を取っただけだ」と、木村は云っていたけれども、真相はどうなのであろうか。(谷崎潤一郎 鍵)

「据え膳」と「上げ膳」との違いは?

据え膳」に似ている語に「上げ膳(あげぜん)」があります。

上げ膳」とは、「自分では何もせずに座ったままで、食事の膳を出してもらうこと。また、そのような恵まれた境遇。」という意味です。

上げ膳据え膳」という表現で使われることが多いです。
上げ膳据え膳」とは、「自分は座ったままで、食膳を出してもらい、食事がすんだら膳を取り下げてもらうこと。またそのように、すべてのことを他の人にしてもらって、何もしなくてよい境遇。」という意味です。

上げ膳」は、「据え膳」の対義語です。