【言葉】
揮う
「振るう」とも書く。
【読み方】ふるう
【意味】
①
㋐充実して勢いが盛んである。
㋑普通とずいぶん変わっている。当たり前でない。とっぴである。
②
㋐大きく、また、勢いよく振り動かす。
㋑思う存分に力を働かせる。十分に発揮する。
㋒振ってすっかり出す。
【類義語】
・振る
「揮う」の使い方
ともこちゃんは学校内で、文武の両面で辣腕を揮っているね。
先生が頼りないんだもの。
ともこちゃんのIQが高すぎるんだよ。
私の生まれ持った才能でこの学校をもっとよくしていきたいの。
「揮う」の例文
- 波切八郎は、物もいわずに曲者どもの側面へ走り寄って、刀を揮った。(池波正太郎 剣客商売 17)
- 古代ローマの将軍・政治家。ポンペイウスを倒して独裁権力を揮ったが、ブルートゥスに暗殺された。(ゲーテ ファウスト)
- なんのために勇を揮うかといえば、義のためにするのである。(新渡戸稲造 自警録)
- チームの勝利のために監督として采配を揮う。
- 一流シェフが会場に集い、腕を揮う。
「揮う」と「奮う」「振るう」「震う」との違いは?
「揮う」と同じ読み方の語に「奮う」「振るう」「震う」があります。
「揮う」と「奮う」の違いは?
「奮う」は、「振るう」と同語源で、「気力が盛んになる。また、気力を盛んにする。」という意味です。
「揮う」も「奮う」も、盛んであることをいいます。
しかし「揮う」は、充実して勢いが盛んであることをいいます。
対して「奮う」は、勇み立ち、気力が盛んになることをいます。
「揮う」と「振るう」の違いは?
「揮う」は「振るう」とも書きます。
「揮う」は、常用外の漢字であるため「振るう」を使うことが多いです。
「揮う」と「震う」の違いは?
「震う」とは、
1⃣[動ワ五(ハ四)]
①寒さや恐怖でからだが小きざみに動く。ふるえる。
②揺れ動く。震動する。
2⃣
[動ハ下二]「ふるえる」の文語形。
という意味です。
「揮う」は、「力を発揮する。充実して勢いが盛んである。」という意味です。
対して「震う」は、小きざみに動くことをいい、「揮う」と同じ読み方ですが意味が違います。