【言葉】
いみじくも
【意味】
非常にうまく。適切に。
【類義語】
・巧に
・上手に
・首尾よく
「いみじくも」の使い方
「まいにち 寄り道」って、いみじくも言い得たものだね。
広告代理店の人ってすごいわよね。
リズム感が良くて、覚えやすいよ。
寄り道して行きたくなるわね。
「いみじくも」の例文
- 父は本当に咽喉がかわいたから飲んだのであり、渡船場の食堂で大ジョッキのビールを一杯飲むことは男の特権でもあった。それは、いみじくもメルヴィルが言ったとおりであった。(ミラー 南回帰線)
- この一節がいみじくも証明しているように、米と干し果物もスパイスと見なされていた。(石井美樹子 中世の食卓から)
- 先程この美女がいみじくもおっしゃったように、人間がいなくなれば神々もいなくなる。(倉橋由美子 倉橋由美子の怪奇掌篇)
- 空腹は最高のスパイスだとは、いみじくも言ったものだ。
- 酒は百薬の長とはいみじくも言ったものだ。昔の人は、ポリフェノールの存在など知らなかっただろうに。
「いみじくも」と「いやしくも」の違いは?
「いみじくも」に似ている語に「いやしくも」があります。
「いやしくも」とは、
①身分不相応にも。
②仮にも。かりそめにも。
③まことに。
④もしも。万一。
⑤(あとに打消しの語を伴って)いいかげんにしない。おろそかにしない。
という意味です。
「いみじくも」は、「いみじ」の連用形+助詞「も」から成る語で、非常にうまくやるさまをいいます。
対して「いやしくも」は、「苟も」とも書き、謙遜しながらも自尊心を抱くさまをいいます。