【言葉】
煮詰まる
【読み方】
につまる
【意味】
①煮えて水分がなくなる。
②討議・検討が十分になされて、結論を出す段階になる。
③転じて、議論や考えなどがそれ以上発展せず、行き詰まる。
近年、「物事が先へ進まなくなる」の意で使われ許容されるようになったが、元々は誤用。
【類義語】
・煮込む
・結論
【対義語】
・行き詰まる
「煮詰まる」の使い方
議論が煮詰まってきたね。
そろそろ結論が出るね。
どういう結論になっても文句は言わないでよ。
そのために今日議論しているんだから、文句は無いわよ。
「煮詰まる」の例文
- モーニングセットの珈琲は、温めなおして煮詰まった味がした。
- アイディアが煮詰まると、彼は座禅を組む。
- 小田原城内での長引く評議の末、煮詰まることなく行き詰まり、北条氏直は豊臣軍によって滅ぼされてしまった。
- 80代の社長に、行き詰まったの意味で「会議が煮詰まった」というと、結論が出たと思われぬか喜びさせてしまった。
- 12時間に及ぶ議論で、そのプロジェクトは煮詰まった。
誤用に注意「行き詰まる」との違いは?
「煮詰まる」に似ている語に「行き詰まる(いきづまる・ゆきづまる)」があります。
「行き詰まる」は、
①行く手がふさがり、その先に行けなくなる。
②物事が困難に出会って、先にすすめなくなる。
という意味です。
「煮詰まる」は、議論の結論が出ることをいい、先へ進めなくなって結論が出ない「行き詰まる」は対義語です。
しかし「議論が煮詰まる」が「議論が行き詰まる」の意で使われるようになり、誤用とされていましたが、近年許容され辞書にも掲載されるようになりました。
「煮詰まる」と「行き詰まる」は、元々は対義語です。
世代によっては、「煮詰まる」を「行き詰まる」の意で使用するのは誤用と考えている人がいるので、使う際には注意しましょう。