【言葉】
唆す
【読み方】
そそのかす
【意味】
①せかして行かせる。
②その気になるように誘いすすめる。特に悪い方へ誘い導く。
【類義語】
・まるめこむ
【対義語】
・諫める
「唆す」の使い方
子供を唆して放火をさせるなんてひどいよね。
心に傷が残るわよね。
純真無垢な子供を言葉巧みにだまそうとするなんて、そんな大人がこの国にいることが信じられないし許せないよ。
昔からいたけど表面化しなかったのか、今の日本がだめなのか。どちらなのか分からないけど悲しい事件ね。
「唆す」の例文
- しかし、歩くことは、苦痛ではない。むしろ、躯の底のほうから衝き上げてくるものに唆されて、歩いて行く。(吉行淳之介 私の東京物語)
- さればその方どもがこの度の結構も、平太夫めに唆されて、事を挙げたのに相違あるまい。(芥川竜之介 邪宗門)
- 金額の多寡にかかわらず、横領を唆したことが判明すれば、自分も破滅だ。(夏樹静子 アリバイの彼方に)
- 容疑者は、頭の中の悪魔に唆されたから犯行に及んだと自供した。
「唆す」と「嗾ける」の違いは?
「唆す」に似ている語に「嗾ける(けしかける)」があります。
「嗾ける」とは、
①勢いづけて相手を攻撃させる。
②相手をおだてあげて自分の思うとおりのことをさせる。そそのかす。
という意味です。
「嗾ける」も「唆す」も、相手に自分の思うとおりのことをさせるという意味があります。
しかし「唆す」は、悪いことに関して、その気になるように誘いすすめることをいいます。
対して「嗾ける」は、刺激したり勢いづけたりすることで、自分の思い通りに行動させることをいいます。