「吝か」の意味と使い方や例文!「吝かではない」とは?誤用に注意!(類義語)

【言葉】
吝か

【読み方】
やぶさか

【意味】
①物惜しみするさま。けちなこと。吝嗇。
②未練なさま。思い切りの悪いさま。
③(「・・・にーでない」などの形で)・・・する努力を惜しまない。・・・することに躊躇しない。

【類義語】
・吝嗇

「吝か」の使い方

ともこ
全然仕事が終わらない。
健太
協力するに吝かでないよ。
ともこ
本当に?助かる。
健太
こんなにたくさんの仕事を押し付けるなんて、先生は容赦ないね。

「吝か」の例文

  1. 評壇もその作品に注意することが極めて吝かであつたらしい。(有島武郎 水野仙子氏の作品について)
  2. この部屋に入ってから視線を合わすのを避けていたが、等々力がその気とあらば睨み合うのに吝かではなかった。(横山秀夫 クライマーズ・ハイ)
  3. それを示す時がなければ一生無縁に過ごしてしまうだろうが、何かの拍子に、相手が手をあげれば、こちらもそれに応じて手をあげるのに吝かではないのである。(井上靖 星と祭)
  4. 自分の失敗を認めるのに吝かでない。
  5. 民衆も天才を認めることに吝かであるとは信じ難い。(芥川竜之介 侏儒の言葉)

「吝かではない」とは?誤用に注意!

吝か」は「吝かではない」の形で使われることがあります。

吝かではない」は、「…する努力を惜しまない。喜んで…する。」という意味です。

吝かではない」の意味を調査すると、

本来の意味とされる「喜んでする」で使う人・・・33.8%
本来の意味ではない「仕方なくする」で使う人・・・43.7%

という結果でした。

「仕方なくする」という意味で間違えて使う人が多いですが、「吝かではない」は、喜んでするという意味です。