「図らずも」の意味と使い方や例文!悪い意味?「計らずも」との違いは?(類義語)

【言葉】
図らずも

【読み方】
はからずも

【意味】
思いがけず。不意に。はからず。

【類義語】
・はしなくも

「図らずも」の使い方

ともこ
健太くん遅いわよ。
健太
ごめんね。図らずも旧知の友に会ったんだ。
ともこ
それはしょうがないわね。
健太
運命的なものを感じてしまうよね。

「図らずも」の例文

  1. 図らずも迎えた最期まで息子を気にかけていた斉木も浮かばれるだろう。(有川浩 空の中)
  2. この両者がこの際図らずも合して一となったのは、今から考えて見ても返す返す残念である。(夏目漱石 吾輩は猫である)
  3. まるで神様の手元が狂ったせいで、図らずも誕生してしまった生物のようだった。(小川洋子 沈黙博物館)
  4. 図らずも彼と話し合う機会を得ることができました。
  5. 図らずも僕は役員に昇進しました。

悪い意味?「計らずも」との違いは?

図らずも」は思いがけないことに使われる言葉なので、特に悪い意味でもよい意味でもありません。

図る」に、企てるの意があることから、悪い意味だと思われがちですが、悪い意味でもよい意味でもありません。

「図らずも」と「計らずも」の違いは?

図らずも」は「計らずも」とも書きます。

図る」は、「物事を考え合わせて判断する。企てる。くふうして努力する。うまく処理する。」という意味で使われます。
計る」は、「はかりやゲージなどの計測機器で測定する。推しはかって見当をつける。忖度する。」という意味です。

図る」と「計る」は意味が違うように思えますが、「計る」に見当をつけるという意味があることから、どちらも物事を考え合わせて判断することをいうと言えます。

図らずも」も「計らずも」も、同じ意味です。