「物恐ろしい」の意味と使い方や例文!「恐ろしい」との違いは?(類義語)

【言葉】
物恐ろしい

【読み方】
ものおそろしい

【意味】
何となくおそろしい。

【類義語】
・そら恐ろしい

「物恐ろしい」の使い方

健太
ここは物恐ろしいね。
ともこ
廃校ってなんでこんなに物恐ろしいのかしらね。
健太
騒がしい学校のイメージがあるからかな。シーンと静まり返って真逆だもんね。
ともこ
もともと、なぜか学校には怪談話が多いしね。

「物恐ろしい」の例文

  1. 物恐ろしい無言の人間が二人そこに置かれたきりだ。(室生犀星 舌を噛み切った女)
  2. 而して暑さに蒸れ切った空気と、夜よりも暗い暗闇とは、物恐ろしい仮睡に総ての人を誘うのである。(有島武郎 かんかん虫)
  3. この手代に言わせれば、こんなものの欠片を飲んで、不老長寿を得ようとする人という生き物は、妖よりはるかに物恐ろしいという。(畠中恵 しゃばけ)
  4. 呪われた地と噂されるだけあって物恐ろしい
  5. 山の中は物恐ろしいからキャンプは好きじゃない。

「物恐ろしい」と「恐ろしい」との違いは?

物恐ろしい」に似ている語に「恐ろしい(おそろしい)」があります。

恐ろしい」とは、
①対象が自分に危害を及ぼしそうでまた無気味でこわい。
②おどろくべきである。
㋐たいしたものである。えらい。
㋑とんでもない。ひどい。
㋒予見できない。不思議である。
③(多く「ーく」の形で副詞的に)物事の程度がはなはだしい。

という意味です。

物恐ろしい」も「恐ろしい」も、怖いという意味があります。

しかし「物恐ろしい」は、「恐ろしい」に、形容詞や形容動詞の語幹に付く接頭語「」がついた語です。

」は、
①なんとなくそのような状態である。
②いかにもそうである。

という意味で、「物恐ろしい」では①の意味で使われます。

また、「恐ろしい」には、こわいの意味のほかに、「おどろくべきである。たいしたものである。えらい。とんでもない。ひどい。予見できない。不思議である。物事の程度がはなはだしい。」という意味で使われる点が「物恐ろしい」と違います。