【言葉】
嬲る
【読み方】
なぶる
【意味】
①責めさいなむ。いじめる。悪意を持って愚弄する。
②からかっておもしろがる。
③手でもてあそぶ。いじる。
【語源・由来】
「嬲る」は、「男+女+男」から成る漢字で、男が女に付きまとう様子を表す。
【類義語】
・いじめる
・さいなむ
・いびる
・虐げる
「嬲る」の使い方
ともこちゃんは、髪の毛を嬲る癖があるよね。
不安になると髪を嬲ってしまうのよね。
何か心配なことがあるの?
心配事が無くならないことが心配なの。
「嬲る」の例文
- つぎからつぎへと、狂暴な血が命ずるままに、石山は侍を嬲りはじめた。(池波正太郎 剣客商売 8 狂乱)
- そして戦争というものは、老若男女を嬲殺しにするものだということがよく分りました。(井伏鱒二 黒い雨)
- 普通は猫が鼠を嬲るものだが、トムとジェリーは、鼠のジェリーがトムを嬲る。
- 健太くんは、暇そうに手にしている扇子を嬲っている。
- 凄い面がまえにも似もやらず、捕まえた餌物をむしろ嬲るかのように気が長いのである。(吉川英治 宮本武蔵)
「嬲る」と「嫐る」との違いは?
「なぶる」は「嬲る」のほかに「嫐る」とも表記します。
辞書には「嬲る」のみ記載されています。
「嫐る」は、「嬲る」のように、「女」+「男」+「女」から成る漢字で、女が男に付きまとう様子を表し、同じ意味で使われます。