「それとなく」の意味と使い方や例文!「なんとなく」との違いは?(類義語・対義語)

【言葉】
それとなく

【意味】
遠回しに。それとなしに。

【類義語】
・暗に

【対義語】
・わざとらしく

「それとなく」の使い方

ともこ
健太くん。やっぱり失敗したの?
健太
僕が失敗するって分かっていたの?
ともこ
それとなく忠告したじゃない。
健太
それとなくじゃなくて、はっきり言って欲しかったよ。

「それとなく」の例文

  1. 彼女はそれとなく暇乞いのつもりで、しばらく座敷牢の外に時を送った。(島崎藤村 夜明け前)
  2. 杉野はお前の話を始める前に、それとなく荘田の事を賞めているのだ。(菊池寛 真珠夫人)
  3. 私も、その村の人々をそれとなく観察し、できるだけ理解しようとはした。(原民喜 小さな村)
  4. ともこちゃんの過去を知っていそうな人に、それとなく探りをいれる。
  5. その可能性があることを、健太くんにそれとなく示唆した。

「それとなく」と「なんとなく」の違いは?

それとなく」に似ている語に、「なんとなく」があります。

なんとなく」とは、「言動などに、はっきりとした理由・目的がないさま。なんとはなしに。」という意味です。

それとなく」も「なんとなく」も、はっきりしないことをいいます。

しかし「それとなく」は、明確ではなく暗にという意味です。

対して「なんとなく」は、明確な理由や目的もなくという意味です。