「体たらく」の意味と使い方や例文!「体たらくな人間」は誤用?(類義語)

【言葉】
体たらく

【読み方】
ていたらく

【意味】
①すがた。ありさま。
②(後世は非難の意をこめて用いる)ざま。

「たらく」は助動詞「たり」のク語法。

【類義語】
・ざま

「体たらく」の使い方

健太
今の日本経済の体たらくを嘆く人が多いね。
ともこ
30年近く平均年収が変わっていないのよね。
健太
嘆くだけの国民もだめだけど、政治家がだめだめなんだよね。
ともこ
政治も時代に合わせて変わっていかないとだめね。

「体たらく」の例文

  1. 今期は全敗という体たらくだったから首になるかもしれない。
  2. 3年連続最下位とは、何たる体たらくとサポーターが嘆く。
  3. これはただ神妙に自己を没却した諦めの体たらくから生じた結果ではない。(夏目漱石 坑夫)
  4. 現在の体たらくにはひどく落胆しています。
  5. 人の事をとやかく言うよりは、自分の体たらくに就いて考えてみるがよい。(太宰治 かすかな声)

「体たらくな人間」は誤用?

体たらく」を用いた「体たらくな人間(ていたらくなにんげん)」という表現を目にしたり耳にすることがあります。

だらしがない人間の意で使われているようですが、これは誤用です。

体たらく」は、「すがた。ありさま。」をいう語であって、だらしがないという意味はありません。

だらしがない人間の意で使いたいのならば、「だらしがない体たらく」が正しい表現です。
また、「体たらく」は名詞なので、形容動詞のように「〜な」という形で使うことはできません。

体たらく」は、名詞で「すがた。ありさま。」をいう語です。間違えないよう注意して使いましょう。