【言葉】
手持ち無沙汰
【読み方】
てもちぶさた
【意味】
なすべきこともなく、退屈なこと。手が空いて間が悪いこと。
【類義語】
・所在ない
・暇を持て余す
・無聊をかこつ
・退屈
「手持ち無沙汰」の使い方
何もすることがなくて手持ち無沙汰だ。
手持ち無沙汰なら、大掃除をしてよ。
それは面倒だな。
やりたいことがないだけで、やるべきことはたくさんあるわよ。
「手持ち無沙汰」の例文
- 駅前のショッピングモールには、手持ち無沙汰そうな客が何人もベンチに座っていた。
- 酒が飲めない彼は、飲み会に参加しても手持ち無沙汰だった。
- たとへ一瞬時でも、おれは手持ち無沙汰な思ひをしたくなかつたのである。(太宰治 陰火)
- 廊下で手持ち無沙汰に待っている僕に、駈けて戻って来た女子学生が低い声でいった。(大江健三郎 死者の奢り・飼育)
- 袖子は手持ち無沙汰で、お初の側を離れないでいる子供の顔を見まもった。(島崎藤村 伸び支度)
「手持ちぶたさ」は間違い?
「手持ち無沙汰」は、「てもちぶさた」と読みます。
江戸時代の油売りの様子が語源だとされます。
油はどろどろしているため、客の容器に入れるまでに時間がかかります。
その様子が、手に何も持たず怠けているように見えることから「手持ち無沙汰」という言葉が生まれました。
「無沙汰」は、「おろそかにすること。怠けること。不注意。」という意味です。
「手持ち無沙汰(てもちぶさた)」を「手持ちぶたさ」と読み間違えている人が多いですが、語源から、「手持ち無沙汰(てもちぶさた)」が正しいです。