軽薄の読み方・意味とは?(類義語・対義語)
【二字熟語】
軽薄
【読み方】
けいはく
【意味】
①言葉や態度が軽々しくて、思慮の深さや誠実さが感じられないこと。また、そのさま。
②人の機嫌をとること。また、その言葉。おせじ。ついしょう。
③物が軽くて、うすいこと。また、そのさま。
それから、他人に気に入られようとして、お世辞ばっかり言うことも「軽薄」やな。あとは、物がホンマに軽かったり薄かったりすることもそうやって言うんやな。要は、中身があんまりないか、軽くて薄っぺらいこと全般を指すんやな、これは。
【語源・由来】
「軽」は「かるがるしい。」
「薄」は「真心に欠ける。心がこもっていない。」
【類義語】
浅はか 浮薄
【対義語】
重厚、真面目、真摯、素朴
軽薄(けいはく)の解説
「軽薄」という言葉はね、いくつかの意味があるんだ。
まずね、一番よく使われる意味は、人が言ったことや態度がちょっと軽くて、真剣さや深い考えが感じられないことを指すんだ。たとえば、「流行にとびつく軽薄な男」とか「軽薄な口調」という表現は、その人が流行にすぐ飛びつくような、ちょっと浮ついた感じや、話し方が軽すぎるという意味なんだよ。
次にね、「軽薄」という言葉は、人の気持ちを取り入れること、つまり他人に気に入られようとしてお世辞を言うことも表すんだ。たとえば、「なにも、姉御の前だからとて軽薄を云うではありませぬが」〈露伴・五重塔〉という文章は、「姉御の前でわざといいことを言うわけじゃないけど」という感じで、お世辞を言っていることを表しているんだよ。
そして、最後の意味は、物が軽くて薄いこと。これは物理的な意味で使われるんだ。「金石は重厚なり、羽毛は軽薄なるが故に」〈暦象新書・中〉という文章はね、金や石は重くてしっかりしてるけど、羽毛は軽くて薄いって意味だよ。
ちなみに、「軽薄」から派生した言葉である「けいはくさ」というのは、人の軽い態度や浅はかな行動の特徴を表す言葉なんだ。これは、物事に深く考えないで行動することや、ちょっとした冗談ばかり言って真剣さがないような様子を指しているんだよ。簡単に言うと、「けいはくさ」とは、軽薄な性質や状態のことなんだ。
だから、「軽薄」という言葉は、人の態度や言葉が軽いこと、人にお世辞を言うこと、物が物理的に軽くて薄いこと、この3つの意味を持っているんだね。
軽薄(けいはく)の使い方
軽薄(けいはく)の例文
- 健太くんは軽薄な男だから信用できない。
- ともこちゃんは、最近軽薄な行動が目立つ。
- 携帯電話は、年々軽薄短小化している。
- ともこちゃんにあんなことをいったのは軽薄だった。
- 健太くんは軽薄才子だから出世するだろう。
軽薄の文学作品などの用例
「軽薄」と「希薄」の違いを解説
「軽薄」に似ている語に「希薄(きはく)」があります。
「希薄」は「稀薄」とも書き、
①液体や気体などの濃度・密度がうすいこと。また、そのさま。
②ある要素の乏しいこと。物事に向かう気持ち・意欲などの弱いこと。また、そのさま。
という意味です。
「軽薄」は、「軽薄な態度」のように、言葉や態度が軽々しく薄っぺらいことをいいます。
対して、「希薄」は、「酸素の希薄な山頂」「問題意識が希薄」のように、濃度や密度が薄いこと、やる気や気持ちが乏しいことをいうため意味が違います。
一方で、「希薄」とは、何かが薄い、例えば液体や気体の濃度が薄いことを指す言葉だよ。それから、何かの要素が少ないことや、物事に対する気持ちや意欲が弱い状態を表すんだ。
それに比べて、「希薄」は、濃度が薄いとか、何かが少ないことを言うんやな。例えば、液体が薄めだったり、気持ちややる気があんまり強くない状態とか。つまり、「軽薄」はちょっと軽めな感じで、「希薄」は薄めなわけやね。
二つ目は、人の気持ちをうまく取り入れようとして、お世辞や褒め言葉を言うことを言うんだ。そして三つ目は、物自体が軽くて薄い、ということを表すんだね。