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「完全」と「敢然」の違い・使い分け!「かんぜん」の同音異義語

「かんぜん」の同音異義語

同音異義語とは、発音は同じでも意味が異なる単語のことです。

これらの言葉は多くの言語に存在し、日本語においても例外ではありません。

同音異義語は、言語の多様性と進化の証であり、時には混乱を招くこともあります。

この記事では、完全」と「敢然」の意味の違いや文脈に応じた使い分けについてわかりやすく解説します。

同音異義語の理解を深めることで、言語の微妙なニュアンスをより豊かに感じ取ることができるでしょう。

完全(かんぜん)の意味と使い方や例文

完全(かんぜん)をイメージしたイラスト
完全 完全にできあがること。また、完全に仕上げること。
  • 完全を期する」
  • 完全な形で保存する」
  • 完全に失敗だ」
  • 完全を期する」
  • 完全な形で出土した土器」
  • 完全な敗北」
  • 「実験は完全に失敗だった」
  • 完全の美」
意味

完全という言葉は、あらゆる要素や条件が欠けることなく揃っている状態、または不足や欠点が一切ないことを意味します。これは、物事がその理想的な形や状態に完全に達していることを指し、何も足りない部分がなく、すべてが完璧にそろっていることを示します。

例えば、何かを「完全に保存する」とは、そのものが時間が経っても変わることなく、元の状態を保つことを意味し、「完全な敗北」は一切の勝ち目がない、徹底的な敗北を指します。また、「完全の美」は、欠点がなく、全てが調和している美しさを表現しています。

このように、完全とは、理想に完全に符合している状態や、あらゆる面で充足していることを強調する言葉です。

例文

  1. 新しいシステムは導入後、完全を期するために何度も調整が必要だった。
  2. この絵画は、完全な形で保存されている稀有な例だ。
  3. プロジェクトは想定外の問題に直面し、完全に失敗だと認めざるを得なかった。
  4. 彼はいつも完全を期して作業に取り組むが、時にはそれがプレッシャーになることもある。
  5. 考古学者たちは、完全な形で出土した土器を見つけると、その価値を高く評価する。
  6. チームは敵に圧倒され、完全な敗北を喫した。
  7. 実験は予想と異なる結果に終わり、完全に失敗だった。
  8. 彼女の作品は完全の美を追求しており、見る者を常に魅了する。

敢然(かんぜん)の意味と使い方や例文

敢然(かんぜん)をイメージしたイラスト
敢然 思い切って行動する様子。
  • 「困難にもめげず敢然として決行する」
  • 敢然として主張する」
  • 敢然と戦う」
意味

敢然という言葉は、何かを行う際に迷いや恐れを感じず、思い切って、自信を持って行動する様子を表します。この言葉は、困難や挑戦に直面しても、それを乗り越えようとする強い意志や勇気を持っていることを示します。

例えば、「困難にもめげず敢然として決行する」は、どんな障害があっても諦めずに、決めたことを断固として実行する様子を表しています。

例文

  1. 新しいプロジェクトに対する不確実性を前にしても、彼は敢然としてチームをリードした。
  2. 彼女は批判の声を気にせず、自分の信念を敢然として表明した。
  3. 敵に包囲された状況でさえ、彼らは敢然として抵抗を続けた。

その他「かんぜん」の同音異義語

【完然】
【莞然】
【間然】
【閑全】
【寒蝉】
【勧善】
【煥然】
【歓然】

「完全」と「敢然」の違い・使い分け

同音異義語の違い・使い分け

「完全」と「敢然」は、それぞれ異なる意味合いを持っています。

完全という言葉は、何かが全ての要素や条件を欠くことなく揃っている状態、または不足や欠点が一切ないことを指します。物事がその理想的な形や状態に完全に達しており、何も足りない部分がなく、全てが完璧にそろっていることを示します。

例えば、「完全な保存」はそのものが元の状態を変えずに保たれることを意味し、「完全な敗北」は勝ち目が一切ない敗北を表します。

一方、敢然という言葉は、何かを行う際に迷いや恐れを感じず、思い切って自信を持って行動する様子を表します。困難や挑戦に直面しても、それを乗り越えようとする強い意志や勇気を持っていることを示します。

たとえば、「困難にもめげず敢然として決行する」は、障害があっても諦めずに、決めたことを断固として実行する様子を表しています。

二字熟語の博士
簡単に言えば、「完全」は状態や条件の完璧さを表し、「敢然」は行動や態度の勇敢さを表します。使い分ける際には、この違いを意識することが重要です。
助手ねこ
完全は物事の状態や質に関して使われ、敢然は人の行動や態度に関して使われることが多いで~。
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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)



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